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チャン・ジャヨン文書:進まぬ中心人物への捜査

 女優チャン・ジャヨンさん(29)が自ら命を絶ってから半月が過ぎたが、警察は事件のカギを握る、チャンさんの所属事務所のキム社長(40)と元マネージャーのユ・ジャンホ氏(29)への事情聴取ができないままだ。警察は今月18日、昨年11月に男性モデルに対する性的暴行の疑いで告訴されたキム社長(現在日本に滞在)を、国際刑事警察機構(インターポール)を通じて指名手配した。これについて警察は「いわゆる“チャン・ジャヨン文書”については、まだ犯罪事実が確認されていないため、まずは確認された犯罪事実で指名手配の手続きを取った」と発表した。

 だが、キム社長が自ら帰国せず日本にとどまった場合、近日中に強制送還されるのは容易ではない、と警察は説明している。韓国側の指名手配の要請が、インターポールの本部(フランス)を経て日本の警察に伝えられるまでには1週間ほどかかる上、日本の警察の積極的な協力も期待できないというわけだ。

 また、警察はこれとは別に、法務部を通じて日本政府に対し、犯罪人引渡し条約に基づくキム社長の引渡しを要請した。だが、日本の法務省と検察が、引渡しが適切かどうか検討し、逮捕状を請求して、裁判所がこれを受理し逮捕状を発行するまでには、早くとも7-10日ほどかかる。その後、日本の警察が実際にキム社長を逮捕して初めて、韓国の警察が送還のための要員を派遣し、キム社長の身柄を確保できる、と警察は話している。

 一方、元マネージャーのユ氏に対する捜査も遅々として進んでいない。チャンさんの遺族はユ氏を、死者に対する名誉棄損容疑で告訴した。警察は21日、ユ氏に対し出頭を求めたが、ユ氏は「弁護士と相談した上で、23日以降に連絡する」と主張している。これに対し警察は、「出頭要請に3回以上応じない場合は逮捕状を請求するのが慣例だ」としながらも、「社会的な関心が高い事件ではあるが、凶悪犯ではなく緊急性もないため、すぐに逮捕状を請求しなかった」と語った。

チョン・ジソプ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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