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輸出代金の回収不能ケースが急増(上)

 輸出急減で非常事態に直面する輸出企業がやっとの思いで輸出を行っても代金を回収できないケースが続出している。世界的な金融危機による景気低迷で、世界各国で倒産が相次いだり、債務が履行できなくなるバイヤーが増えているためだ。

 韓国輸出保険公社によると、昨年7月には輸出代金の未回収による被害件数は26件にすぎなかったが、昨年12月には74件に急増。さらに今年1月には62件まで増えた。被害金額も昨年7月の147億ウォン(約10億1000万円)から昨年12月には2341億ウォン(約160億9000万円)、今年1月には1040億ウォン(約71億5000万円)を記録した。

 貿易商社のS社はABS合成樹脂を香港企業P社に輸出したが、代金40万ドル(約3800万円)を回収できないままだ。輸出先のP社とは1年半にわたり取引関係があったが、最近突然連絡が途絶え、確認したところ経営者が逃げ、債務不履行でシティバンクから告訴されている状態だというのだ。

 繊維メーカーのH社もブラジルのM社に昨年3月から9月まで輸出した繊維原緞の代金78万6000ドル(約7500万円)を受け取れずにいる。M社は「財務状況が悪化し、従業員の32%を削減するリストラを実施中で、代金を支払える状況ではない」と伝えてきたという。

曺中植(チョ・ジュンシク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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