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【ゆうゆうLife】介護職員 「たん吸引」解禁に期待 医療側からは慎重論も (1/3ページ)

2009.3.23 07:55

 ■現在、違法でも夜間に実施

 介護職員に法律上、認められない「たんの吸引」が解禁されるとの期待が高まっている。現在は「医療行為」とされ、施設で介護職が行うのは違法だが、現場では、やむにやまれず行われているのが実態。昨年11月には桝添要一厚労相の有識者会議が解禁を提言。今年2月には厚生労働省が検討会を発足させ、先行きに注目が集まっている。(佐藤好美、寺田理恵、清水麻子)

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 先月開かれた厚生労働省の「特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会」。やりとりを聞いた看護師は「たんの吸引は当然、施設職員の仕事として認められるかのように話されていて、驚いた」と振り返る。

 問題になったのは、特養などで入所者のたんの吸引を、だれがするか−。

 「たんの吸引」や、胃に管を通した「胃ろう」の栄養補給は医療行為とされ、本来は医師や看護師などの仕事。施設などで介護職が仕事として行うことは認められていない。

 しかし、ルールは形骸(けいがい)化している。東京都のある特養の施設長は「看護師がいない夜間は、介護職がたんの吸引をしている。違法だと訴えられたら、『目の前で死にそうだったから、やりました』と言うしかない。厳密に禁止というなら、重度の人は受け入れられない。施設はどこも同じですよ」と話す。

 背景には、施設に重度者が増えていることがある。国は平成26年度までに、施設入所者の70%以上を要介護4と5の人にする方針。今春には看取(みと)り加算もつけ、重度者の受け皿にしたい意向だ。

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本来は看護職の行う医療行為。たんの吸引をどうするか、現場は揺れている (写真はイメージです)
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