薬害肝炎、治療方針根拠に和解 カルテなく薬害C型肝炎訴訟で、カルテがなく、医師の当時の治療方針を根拠に汚染された血液製剤の投与を証明した大阪府在住の40代女性と国との和解が23日、大阪地裁(深見敏正裁判長)で成立した。 弁護団によると、カルテのない原告は現在、全国で約90人いる。投与の証明が難しい中、医師の治療方針で投与を認定したのは初めて。 女性は、1988年に出産した際に大量出血。分娩台帳には「弛緩性出血、輸血10本」と記載があり、出張尋問で主治医が「出血量が中量(500ミリリットル)以上の場合はフィブリノゲン製剤を使用した可能性が非常に高い」と証言した。 記者会見で大阪弁護団の山西美明事務局長は、今回の和解について「カルテがない患者を救う武器になる。血液製剤を使用した医師に協力をお願いしたい」と話した。 大阪地裁では23日、この女性のほか、「フィブリン糊」の投与で感染した4人を含む27人の和解が成立した。 【共同通信】
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