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【千葉】

成田赤十字病院 内科外来、紹介制に 来月から 医師11人の退職受け

2009年3月23日

内科外来が紹介制になる成田赤十字病院=成田市で

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 成田赤十字病院(成田市飯田町)は四月から、内科外来の患者にかかりつけ医師の紹介状を求める「紹介外来制」を始める。今月末で十一人の医師が辞めるため、軽症の患者は診療所や開業医で受診するように促し、重症者や緊急性の高い患者の治療に集中するのが目的。

 同病院の病床数は七百十九床。高度治療が必要な重症患者を受け入れる「第三次救急医療機関」や、新型インフルエンザ発生時に対応する「特定感染症指定医療機関」に指定されている。成田空港に近く、事故時には多くの患者も運ばれる。

 同病院によると、内科は外来患者数が一カ月当たり約七千人。現在は三十四人の常勤医で対応している。だが、後期臨床研修医が期間を終えて他病院に移ったり、大学に戻ったりするため、十一人が退職を申し出ている。すぐに穴埋めはできず、五人ほどの減員になる見通しという。

 今後は医師不足をカバーするためにも、地元診療所などで受診した上で、さらに高度治療が必要な場合、紹介状がある患者に限って診察を受け付ける。

 同病院は既に二〇〇五年から皮膚科と耳鼻咽喉(いんこう)科、眼科、口腔(こうくう)外科で紹介外来制を導入している。

 病院側は「他の医療機関の閉鎖や診療科縮小の影響で、想定以上に患者が増えていることも一因」としている。

  (宮本隆康)

 

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