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パンなどの小売価格、夏から引き下げへ

2009.3.22 21:20

 食パンなど小麦を使った一部製品の小売価格が夏ごろから値下げされる見通しとなった。政府が製粉会社に売り渡す輸入小麦価格を4月から平均14・8%引き下げるのに伴い、日清製粉など製粉大手が5月から業務用小麦粉を一斉に値下げするためで、製パン最大手の山崎製パンは値下げする方向で検討している。ただ、小麦価格の上昇局面でも小売価格を据え置いたメーカーは値下げに慎重姿勢を崩しておらず、業務用小麦粉値下げに伴う対応は食品メーカーによって分かれそうだ。

 日清製粉、昭和産業、日東富士製粉の3社は5月11日出荷分から、日本製粉も5月15日出荷分から業務用小麦粉を値下げする。値下げ幅は25キログラム当たり235〜365円。製粉大手の一斉値下げは平成18年3月以来、約3年ぶりとなる。

 これを受けて、山崎製パンは一部製品の小売価格を値下げする検討に入った。高値で仕入れた在庫の調整を終える夏ごろから値下げしたい考えで、製パン最大手が値下げに踏み切れば、値下げの動きは同業他社に広がる可能性がある。

 これに対して、めん類では最大手の日清食品ホールディングスが値下げを見送る方針を示している。日清は昨年1月に17年ぶりに7〜11%の小売価格値上げに踏み切ったが、その後は小麦価格の上昇局面でも価格を据え置いており、当面は値下げが難しいという。菓子メーカーでも江崎グリコなどは他の原料価格上昇分を価格に転嫁しきれていないとしており、やはり値下げは困難との判断だ。

 政府の輸入小麦売り渡し価格は4月と10月に改定される。世界的に穀物価格が高騰した影響で最近は値上げが続いており、平成19年10月に10%、昨年4月に30%、10月にも10%引き上げられ、パンやめん類も値上げが相次いだ。だが、金融危機で打撃を受けた投機資金が穀物相場から流出したこともあって小麦の国際価格は急落しており、一部とはいえ、その恩恵が家計にも及ぶ見通しとなった。

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