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女性天皇容認68%に減少 悠仁さま誕生影響か '09/3/22

 本社加盟の日本世論調査会は七、八の両日、面接方式による全国世論調査を実施し、皇位継承や即位二十年となった天皇、皇后両陛下の公務の在り方などについて国民の意識を探った。

 今回、女性天皇を容認する意見は68%で、前回二〇〇五年十月調査の84%から16ポイント低下。近年、容認派は増加傾向が続き、特に皇太子家に長女愛子さまが生まれてからは〇三年六月76%、〇五年三月81%、〇五年六月82%と高水準を維持していたが、減少に転じた。逆に「男子に限るべきだ」とする意見は過去三回の5―6%から14%に増えた。

 前回調査後の〇六年九月に秋篠宮家の長男悠仁さまが誕生したことが、意識変化に影響しているとみられる。

 一方、皇室典範を改正して女性天皇を認めた場合の皇位継承順位は「第一子からとすべきだ」が45%、「男子を先にすべきだ」が32%となった。第一子優先と答えた人の理由は「男女は平等だから」が53%と過半数を占め、男子優先とした人は「皇室の伝統だから」の46%が最多だった。

 皇室に「大いに関心がある」「ある程度関心がある」は合わせて56%と半数を超えたが、「あまり関心がない」「全く関心がない」の無関心層も43%あり、〇五年六月、〇三年六月の34―35%から増加。特に二十代では72%に達し、若い人たちに皇室離れが進んでいる実態があらためて浮き彫りになった。

 天皇陛下の即位後二十年間の活動が憲法が定める象徴天皇にふさわしいかどうかを尋ねた結果、計81%が「そう思う」「ある程度そう思う」と肯定的に回答。理由を聞くと「国民との触れ合いを大切にしているから」が40%、「外国との友好親善に努めているから」が34%だった。ふさわしいと思わないと答えた人は15%で「親しみがわかないから」が60%だった。

 皇太子ご夫妻に期待することを二つまで選択する設問では「天皇、皇后両陛下の負担軽減のための公務分担」が54%、「雅子さまのキャリアを生かした国際親善」43%―などの順だった。

 両陛下の負担軽減策を二つまで選んでもらったところ「国体や植樹祭などでの国内各地の訪問」が50%でトップだった。

 皇室報道で敬語を使うこと対して「過度にならない程度に使う」が76%で、「できる限り手厚く」の15%を含め大半の人が容認した。

 【注】小数点一位を四捨五入した。




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