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乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン、定期予防接種に

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 厚生労働省の「第20回予防接種に関する検討会」(座長=加藤達夫・国立成育医療センター総長)が3月19日に開かれ、昨年7月から検討してきた日本脳炎ワクチンの予防接種に関する提言をまとめた。

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 この中で、2月に新たに薬事承認された「乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン」を「速やかに定期の予防接種として使用できるワクチンとすることが必要である」、「マウス脳による製法のワクチンについては、その供給が可能である間は、従来通り、定期の予防接種として使用できるよう位置付けておくことが妥当である」とした。
 また、「日本脳炎については、日本国内において罹患するリスクが依然として存在しており、ワクチンが果たす役割は重要である」と指摘。「特に、日本脳炎ワクチンの接種をこれまでに一度も受けたことがない現在3ー6歳の子供については、優先的に、最初2回のワクチン接種を考慮することが望ましい」としている。
 しかし、第2期の予防接種については、「薬事法に基づく承認に際して、有効性および安全性は確立していない(使用経験が少ない)とされていることから、現時点では、細胞培養ワクチンは定期の第2期の予防接種で使用するワクチンに位置付けることは困難である」とした。

 日本脳炎の定期予防接種は、マウス脳による製法のワクチン接種後に副作用が発生した事例があったことから、2005年から厚労省による積極的な勧奨は差し控えられている。
 この点に関して、提言では細胞培養ワクチンについて、「今夏までの供給予定量を勘案すると定期接種対象者全員の必要量に満たないこと等、現段階においては積極的に勧奨する段階に至っていないと考える」と記述されている。
 これに対し、19日の検討会では社団法人日本小児科医会の竹本桂一常任理事から、「やはりこれは『数の問題』。一般の人が受ける印象としては『このワクチンも危ないのかな』という気もするので、このへんのところはもっとはっきりさせなければいけないのではないか」との意見が出されたが、加藤座長は「Q&Aをうまく運用することによって、そのような誤解を解く」と答えた。

 厚労省では、予防接種実施規則の一部を改正する省令案について、3月末からパブリックコメントを募集する予定。


更新:2009/03/19 18:34   キャリアブレイン

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