相次ぐ職員逮捕の背景は
相次ぐ職員逮捕の背景は 03/02 19:30

福岡県筑紫野市などに水道水を供給する山神水道企業団で、職員2人が工事の予定価格を漏らしたとして相次いで逮捕されました。

巨額の事業費が費やされている水道事業を舞台に何が起きているのでしょうか?

40年近く前、山神ダムの建設に伴って周辺自治体によって設立された山神水道企業団、ダムから取水し、筑紫野市や太宰府市に水道水を供給することを目的としています。

その水道企業団で、先月10日に工務課の課長補佐冨岡幹治容疑者が、27日には、冨岡容疑者の上司にあたる工務課長の高木哲郎容疑者が相次いで逮捕されました。

2人の逮捕容疑は、総事業費37億円に上る浄水場の改良事業に絡む別々の工事で、いずれも予定価格を業者に漏らしたというものです。

これまでの警察の取り調べで、冨岡容疑者は逮捕容疑を認め、高木容疑者は否認しています。

職員2人が相次いで逮捕されたことについて、企業長を務める筑紫野市の平原四郎市長は今後、組織改革を進めたいとしています。

警察は、逮捕された2人と業者の間に現金の授受がなかったか、また、別の人物の関与がないか詳しく調べています。