漆間巌官房副長官(63)は9日午後の記者会見で、西松建設の違法献金事件に絡み記者団とのオフレコ懇談で「自民党議員には(捜査が)波及しない」と語ったことについて、「特定の政党の議員に対して捜査が及ぶことはないとか、そういうことを申し上げた記憶はない」と語った。同日午前の参院予算委員会では「特定の政党を挙げて、どうのこうのとか、そういう話はしていない」と発言を否定していたが、「記憶はない」と微妙に修正。「記憶に誤りがあればそれは違うのかもしれない」とも述べた。
自らの進退に関しては「任命権者が辞めろと言えば従うつもりだ」と述べ、自ら辞任する考えはないことを示した。
漆間氏は参院予算委で「検察捜査の中立性、公平性を否定するような発言をしていない」と報道を否定したうえで、「真意が伝わらない形で報道され、誠に申し訳ない」と陳謝した。
一方、記者会見では、「懇談で自民党に捜査が及ぶことはあるかと問うたが」との質問に対し、「そういう問いがあったという記憶がない」と答えた。
さらに、記者が「多数の社が、自民党に捜査が及ぶことはないだろうという見通しを述べたと受け止めている」とただすと、「懇談のメモは取っていないので、その記憶が、皆さん方のほうが正しいのか、あるいは私の記憶が正しいのか、そういうことになってしまうんだろうと思う」などと述べた。【仙石恭】
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