フィギュア:ヨナ妨害発言、波紋広がる
日本スケート連盟は19日夜、韓国スケート連盟に対し、林泰章会長代行(副会長)名義でキム・ヨナ(18)=高麗大=の「練習妨害発言」について真相究明の調査を求める公式文書を送った。また同じ日、公式ホームページに「意図的な妨害行為はなかった」という声明を掲載した。
キム・ヨナが14日に放映された韓国のテレビ局とのインタビューで、「これまで大会のたびに、試合直前の公式練習中にジャンプをしようとすると、進路を遮られた」という内容の発言をしたのは事実だ。キム・ヨナは「特に、4大陸大会(2月、カナダ・バンクーバー)ではひどかった。そこまでする必要があるのかという思いがした。(中略)対処方法を見つけようと思っている」と語った。事実、世界的なフィギュア・スケート選手たちは気迫で負けないよう、練習中に人知れず神経戦を展開する場合がある。ジャンプ練習時は後ろが見えないため、衝突してけがをする選手もいる。
韓国スケート連盟のイ・チサン事務局長は、日本側の要請に対し「敏感な事案だ。キム・ヨナ選手はインタビューで特定の国名に言及していない。世界選手権(28・29日、米ロサンゼルス)の期間中、日本側の関係者に会い、説明する方針」と述べるにとどまった。
いずれにせよ、今回の「キム・ヨナ発言」はテレビで放送されたことから、韓日間のスポーツ外交問題に発展する要素が十分にあった。インタビュー放送後、韓国のフィギュアスケートファンはキム・ヨナが複数の日本人選手とすれ違う写真や動画をインターネット上に掲載し、アクセス数も急上昇している。すると、日本のメディアも「ジャパン・バッシングか」「韓国で反日感情が高まっている」「世界選手権があるため、日本を“けん制”したのではないか」と真っ向から反発する報道を展開している。
問題は、キム・ヨナのマネジメントを担当するIBスポーツが、選手の発言背景や真意を把握し、メディアにきちんと伝えようという努力をしなかったことだ。キム・ヨナの発言が本人の意図の有無とは関係なく、韓日間の議論に巻き込まれた後も、IBスポーツは「キム・ヨナ選手が何度も妨害されたと感じていたのは事実だが、特定の国を名指ししてはいない」とコメントする程度だった。火消しに乗り出すのではなく、「こちらに落ち度はない」と対応を避けているようにも思える。同社でキム・ヨナのマネジメントを担当している責任者は、キム・ヨナの発言が日本で波紋を呼び、それに伴う対策を取るべき肝心な時に、特定のメディアに問題の本質とは関係のない「PR的な寄稿文」を書いた。
キム・ヨナは、自身の収入を分配する条件で、全般的な管理やマーケティングをIBスポーツに任せている。IBスポーツのイ・ヒジン代表は先日、「今年のキム・ヨナ関連の売り上げは70億ウォン(約4億8000万円)に上ると思われる」と述べた。70億ウォンと言えば、同社の昨年度全売上額544億5000万ウォン(約37億円)の13%に相当する。IBスポーツは「キム・ヨナ・マーケティング」で稼いだ収益の約4分の1を受け取っている。
成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者
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