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人権問題:北への帰還者、200人以上が再び日本へ

 20日にオーストラリアのメルボルンで開催された「第9回北朝鮮人権・難民国際会議」では、帰還船で北朝鮮に渡った後、再び日本へ脱出した在日朝鮮人問題が公式に取り上げられた。オーストラリア国立大学のモーリス・スズキ教授は「1990年代半ばごろから200人以上の在日朝鮮人が、北朝鮮当局の許可なしに国境を越えて日本に定住している。彼らはかつて帰還船で北朝鮮に渡った人たちだ」と語った。しかし「国連難民高等弁務官室(UNHCR)の統計では、95年から2007年に北朝鮮から2万人が日本に亡命を申請したが、すべて拒否された」という。

 日本国内の脱北難民問題は、59年に日本と北朝鮮の赤十字社が在日朝鮮人の大規な移住について協定を結んだことから始まった。59年から84年までの間に、在日朝鮮人9万3340人が帰還船で北朝鮮に渡ったが、予想とは異なり、故国であるはずの北朝鮮でまともな待遇を受けられず、日本よりもひどい差別を受けて強制収容所に送られた者もいた。

 その後、帰還船で北朝鮮に渡った在日朝鮮人の一部はほかの脱北難民と同じように中朝国境を通じて北朝鮮を脱出し、第3国を経て縁故のある日本へ戻るケースが出てきた。日本政府は正式な難民手続きを経ずに、「特別滞留許可」という形で彼らを受け入れた。スズキ教授によると、「その後、韓国政府と在日本大韓民国民団は“帰還難民”たちが必要な生活必需品を購入できるよう支援金1000ドル(現在のレートで約9万5000円)を与え、就職活動も支援している」という。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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