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人権問題:北朝鮮の無国籍孤児、中国に2万5000人

 オーストラリアのメルボルンで開かれた「第9回北朝鮮人権・難民問題国際会議」に出席した北朝鮮問題専門家らは20日、中国にいる脱北女性とのその子供たちに対する人権侵害が深刻だと指摘した。

 韓国の金錫友(キム・ソクウ)元統一部次官は、「中国にいる無国籍の北朝鮮孤児は2万5000人を超える。脱北した女性が中国の男性と暮らし、子供を産んだ後で、北朝鮮に連れ戻されたり、ほかの場所に売られるケースが多い」と指摘した。金次官は北朝鮮と国境を接する中国・吉林省だけで1万2000人の無国籍孤児がいるとの見方を示した。中国人の父親から捨てられた孤児は中国国籍も北朝鮮国籍も持たず、中国をさまよっているという。

 朴範珍(パク・ボムジン)元国会議員は「母親と子供を強制的に引き離すことはできない。中国は少なくとも、子供がいる脱北女性が北朝鮮に送還されるのを防がなければならない」と話した。孤児は国籍問題が障害となり、韓国が受け入れるのも容易ではない見通しだ。

 韓東大国際法律大学院のウォン・ジェチョン教授は「中国の男性と脱北女性の間に生まれた子供は法律的には中国人だが、幼いときに捨てられた場合には国籍確認が困難になる。(通常の)脱北者の子供とは異なり、韓国が受け入れるには複雑な法的問題が存在する」と話した。無国籍孤児は中国と北朝鮮のどちらでも学校に通えず、今後社会問題になる可能性が高いとの指摘もある。

メルボルン=安勇炫(アン・ヨンヒョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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