「私たちは朝鮮人としての誇りを胸に新たな出発をします」。20日、周南市遠石の徳山朝鮮初中級学校の休校式があった。広島市や、下関市など山口県内外から在日朝鮮人約350人が集まり、53年の歴史を惜しんだ。生徒数減少に伴う休校で県内は下関市の山口朝鮮初中級学校1校体制となる。
式では鄭正民(チョン・ジョンミン)校長(50)が、学校を離れる児童生徒7人の一人一人に修了証を手渡した。「53年の歴史の中で、心の熱い人を育ててきた。最後の子どもたち、学生の父母たちありがとう」と、涙を浮かべながら言葉を述べた。
懇親会では、朝鮮の家庭料理を囲み、歌や踊りを披露。旅立つ最後の子どもたちを温かく見送った。在校生のうち5人は広島朝鮮初中級学校に、2人は日本の学校に進み、新たな一歩を踏み出す。
【写真説明】「朝鮮人の誇りを胸に生きていきます」と決意表明する最後の児童生徒
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