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政界ロビー:朴会長、現職の高等検察庁長にも資金提供

 朴淵次(パク・ヨンチャ)泰光実業会長(64)=起訴済み=が金品を手渡したと証言した検察幹部の中には、現職の高等検察庁長クラスの人物も一人含まれていることが19日分かった。

 朴容疑者による政界・官界へのロビー疑惑を捜査している大検察庁(最高検察庁)中央捜査部は朴容疑者から、現職の高等検察庁長クラス一人におよそ10万ドル(約950万円)を渡し、そのほか前職・現職の検察幹部6人にも金品を渡した、との供述を確保したという。

 検察は供述の裏付けを取るために銀行口座の資金の流れを追跡している。一方、今週末からは民主党の李光宰(イ・グァンジェ)議員ら、朴容疑者が金品を渡したと供述した現職議員に対し、まず取り調べを行う方針だ。検察関係者は「4月の臨時国会が始まる前に現職議員に対する取り調べを行わなければならない。そのため、呼び出す時期について現在調整を行っている」と述べた。

 検察による最初の取り調べ対象は、李議員を含む与野党議員3人から4人程度になるという。李議員は「朴会長から金を受け取ったことはない」と話している。

 検察は朴容疑者が数回に分けて5万ドル(約470万円)以上を送ったと供述している李議員に対しては、収賄容疑を適用して起訴する方向で検討している。

 検察は朴容疑者が金品を渡したと供述した政界・官界関係者70人のうち、4月の臨時国会開幕までは現職の与野党議員に対する取り調べに集中し、その後は地方自治体の長や前職議員、検察関係者を呼び出し取り調べを行う方針だ。

 また検察は最近、朴容疑者による金銭取引の内訳を確認する過程で、50億ウォン(約3億4000万円)が一気に引き出され、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領側に渡された状況についても把握し、この点についても朴容疑者を集中的に追及しているという。

 検察はこの日、朴容疑者から違法な政治献金3億ウォン(約2000万円)を受け取った容疑で、宋銀復(ソン・ウンボク)元金海市長に対する逮捕状を請求した。

 検察は宋元市長がこの3億ウォン以外にも、市長在任当時に金海市が推進したチョンサン・カントリークラブの事業権を朴会長に譲渡し、その代償として巨額を受け取った可能性があるとみており、この点についても捜査を行っているという。

李明振(イ・ミョンジン)記者

リュ・ジョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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