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ゼネコン資金で不動産? 党支部→小沢氏団体4.5億円(1/2ページ)

2009年3月21日3時6分

 準大手ゼネコン「西松建設」から民主党・小沢代表の資金管理団体「陸山会」への違法献金事件で、西松建設が下請け業者などを介して迂回(うかい)献金していたとされる同代表の政党支部から陸山会に対し、01年からの7年間で計約4億5千万円の資金が移動していたことがわかった。

 政党支部には、他のゼネコンも下請け業者に献金をさせていたという。陸山会は、東京都内や岩手県内などのマンション、土地など多額の不動産を購入していたとされ、東京地検特捜部は、政党支部から流れた資金の一部が不動産購入に使われていたとみて、資金の流れの解明を進める模様だ。

 西松建設は95年ごろ、小沢事務所側と相談し、年間の資金提供額を2500万円と決め、陸山会のほか、政党支部、小沢代表が最高顧問などを務める岩手県内の政党組織の三つに割り振っていた。このうち政党支部には、ダミーの政治団体▽子会社「松栄不動産」など▽下請け業者――の3ルートで西松建設の資金が流れていたとされる。

 また、大手ゼネコンの「清水建設」「大林組」「大成建設」と準大手の「戸田建設」についても、下請け業者に献金させる手法や、1年分の金額一覧などを記載した資料があったとされる。西松建設を加えた5社分の献金額は1年間で1億円前後となり、下請け分は同代表の政党支部に献金されていたという。

 政党支部の政治資金収支報告書や関係者の話によると、政党支部は01年から陸山会への寄付を始め、7年間の寄付額は少なくとも計約4億5千万円。一方、陸山会の報告書によると、01〜07年に事務所費として約7億8千万円を支出していた。

 特捜部は、事務所費の大半は不動産購入費になったとみている模様だ。小沢代表の公設第1秘書と陸山会の会計責任者を兼ねる大久保隆規(たかのり)容疑者(47)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=への調べで、こうした資金の流れの解明を進めているとみられる。

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