<前回より続く>
東北の建設談合を仕切ってきたのが大手ゼネコンの鹿島だったというのは、今回の疑惑をめぐってもたびたび報道されてますね。
【小沢氏秘書逮捕】「東北は何と言っても小沢さん」献金は受注狙いか(3/7 産経)
西松は東北で請負額3位…過去5年で大手3社上回る(3/16 読売)
胆沢ダム工事で談合、仕切役ゼネコンが小沢氏側の意向確認(3/17 読売)
西松建設が「裏受注工作」=鹿島反感買い、小沢氏側頼る−違法献金事件・東京地検(3/17 時事)
鹿島元幹部が受注調整 小沢氏側から「天の声」か(3/17 朝日)
鹿島主導、胆沢ダムで談合 小沢代表側の関与捜査(3/17 共同)
そして鹿島と小沢の癒着もつとに知られるところです。
オレンジ共済組合詐欺事件の大詐欺師 ソースが広瀬隆というのがアレですが。
ゼネコン汚職のときも小沢の名前はたびたび登場しながら、結局立件されることはありませんでした。
カレンダー
「裏ガネ20億」西松建設から小沢が受け取った政治献金 松田賢弥(週刊現代 1/31号)
こっちも赤木農水相潰しを自慢したり安倍首相側に敗訴したりだいぶ怪しいけど、小沢ヲチ歴20年らしい。
他方、小沢とフジテレビといえば「岩手めんこいテレビ」開設をめぐる癒着が各所で既出ですね。鹿内家vs野間家エントリで紹介したこの本から。
地方局の免許調整という「電波利権」を確立した田中角栄の直系ならでは、でしょうか。
そして、「総工費千三百億円」というお台場のフジテレビ本社は鹿島の単独受注。ほらすっきりつながった。
――といいたいところですが、そうは問屋が卸さない。
1991年の東京都知事選挙では、小沢が元NHKの磯村尚徳を担ぎ出して敗北したのに対し、鹿島などのゼネコンや、お台場の土地取得を目論むフジテレビは現職の鈴木俊一を支援しました。
岩手ではもたれ合いの関係にあった小沢とフジテレビが、ほぼ同時期の東京では対立関係にあったという「ねじれ」について『メディアの支配者』を読んだ限りではしっくりきません。
なんか自分で積み上げた積み木を自分で蹴倒すようでトホホな話ですが…
かつたタカ派として鳴らした頃はともかく、現在ではフジ産経が特に小沢寄りということもなさそうです。各社の世論調査で産経の「小沢辞任しなくてよい」が一番多いのがちょっと気になるぐらいですかね。
それより朝日系列の小沢擁護が必死すぎて他が霞んでいるというw
F5:テレ朝スーパーモーニングの番組出演者全員で小沢擁護 小沢批判意見ゼロ
Birth of Blues:【お前ら愚民は黙って寝とけ】 週刊朝日編集長「一般ピープルは刑事罰の仕組みや刑事訴訟法の精神を理解していない」 小沢先生「政治資金規正法の虚偽記載といったって一般の人は何だか分かんないでしょう」
とまれ、こうして軽く過去の小沢一郎絡みの利権を振り返っただけでも、今回の疑惑は「またか」と納得するしかないわけです。誰ですか?いまだに「生活者主権」とか「脱官僚」とかいう机上の空論を信じてる情報弱者は。
もうね、奴の人を小馬鹿にしたような喋り口調からして許せないし信用できません。番記者(笑)や信者は慣れてしまってるようですが…
なんか企業献金禁止とか言い出したみたいですけど、こんなの小沢以外だったらマスコミは「疑惑隠しのパフォーマンス」と袋叩きにしてるはずです。
“身内”からも疑問の声。日建連会長、企業献金禁止なら「代替策」(共同)
新聞社が新聞販売店を通じて「実質的な迂回献金」をするような、抜け道が増えるだけじゃないんですかね。
<3/20 更新>
東北の建設談合を仕切ってきたのが大手ゼネコンの鹿島だったというのは、今回の疑惑をめぐってもたびたび報道されてますね。
【小沢氏秘書逮捕】「東北は何と言っても小沢さん」献金は受注狙いか(3/7 産経)
ゼネコン関係者によると、東北地方では古くから、ゼネコン最大手の鹿島が、強固な営業基盤を誇っていたという。西松の元幹部は、「西松は東北では後発だったため、受注拡大を図るには、小沢さんに頼るしかなかった」と話す。
西松は東北で請負額3位…過去5年で大手3社上回る(3/16 読売)
胆沢ダム工事で談合、仕切役ゼネコンが小沢氏側の意向確認(3/17 読売)
西松建設が「裏受注工作」=鹿島反感買い、小沢氏側頼る−違法献金事件・東京地検(3/17 時事)
鹿島元幹部が受注調整 小沢氏側から「天の声」か(3/17 朝日)
鹿島主導、胆沢ダムで談合 小沢代表側の関与捜査(3/17 共同)
そして鹿島と小沢の癒着もつとに知られるところです。
オレンジ共済組合詐欺事件の大詐欺師 ソースが広瀬隆というのがアレですが。
ほぼ同じ時期、増田盛は、68年に岩手から出馬して参議院議員に初当選し、80年に農林水産政務次官となった。初村滝一郎の後継者である。
こうして、初村滝一郎と増田盛の二人は、同じ業界の仲間として利権を授受しながら、親密になっていった。と同時に、それぞれの息子である初村謙一郎と増田寛也もまた、親密にならざるを得ない運命にあった。その増田寛也が95年4月に出馬した岩手県知事選に、オレンジ共済事件の資金が使われたという疑惑が報道されたが、こうした過去から推測すれば、否定するほうが無理である。増田寛也は、新進党から出馬して知事に当選したのである。
長崎と岩手は、地理的には遠い。しかし岩手県には、北上川開発の土建で増田一族と組み、岩手県内の土建業を牛耳ってきた小沢佐重喜という男がいた。弁護士だった小沢は、東京市議・府議から衆議院議員となり、たちまち運輸大臣、逓信大臣、郵政大臣となり、ついに建設大臣の職についてから、岩手開発鉄道の社長に就任した。そして、日本最大手に数えられる鹿島建設で相談役となったのである。
その息子は、小沢一郎と命名された。
やがて建設利権を握る父の姿に触発された小沢は、国を動かす野心を抱き、政界に入って田中角栄の直弟子となった。
新潟で、角栄の後援会である越山会の重要な役割を果たす建設会社・福田組の社長である福田正の娘と結婚した。こうして小沢は、父の後を継いで、岩手の土建業界でボスにのしあがっていったわけである。
カレンダー
1993 平成5 12/23
小沢一郎にまたゼネコン疑惑が発覚する(加賀美彰・前ハザマ社長が「1991年12月ごろ岩手県日向ダム工事受注の謝礼1000万円を小沢一郎事務所に渡した」と供述、小沢側は全面否定)
「裏ガネ20億」西松建設から小沢が受け取った政治献金 松田賢弥(週刊現代 1/31号)
こっちも赤木農水相潰しを自慢したり安倍首相側に敗訴したりだいぶ怪しいけど、小沢ヲチ歴20年らしい。
その後、小沢は「経世会」の跡目争いに敗れて自民党を飛び出し、'93年6月に新生党を結成するが、「国土建設研究会」の有力メンバーも新生党に移った。つまり、小沢は「経世会」のゼネコン利権を抱えたまま自民党を飛び出したのだ。
しかし、'93年3月に脱税容疑で金丸が逮捕されたことが契機になり、ゼネコン各社と政官の癒着を示す「ゼネコン汚職事件」が発覚。前茨城県知事・竹内藤男への贈賄容疑で逮捕された大手ゼネコン「鹿島建設」の清山信二副社長(当時)が'92年12月、小沢に500万円の政治献金を手渡したという疑惑が明るみに出た。小沢は500万円の受領を認め、「政治資金規正法にのっとって適正に処理されている」と釈明したものの、どの政治団体で献金を受けたのかなど具体的な処理方法の公表は拒んだのだった。そればかりか、小沢は自身の疑惑について'94年1月1日付の地元紙「岩手日報」でこう居直っていたのである。
「(ゼネコンから)選挙の応援を受けたり、資金提供を受けてなぜ悪いか。応援してもらうのは当たり前でしょう」
他方、小沢とフジテレビといえば「岩手めんこいテレビ」開設をめぐる癒着が各所で既出ですね。鹿内家vs野間家エントリで紹介したこの本から。
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小沢一郎秘書にわたしたカネ
〔中略〕
新聞経営の矛盾と非合理性は、たとえばこういうケースが象徴的だろう。
「岩手・めんこい作戦」と題された東京販売局作成の社内文書(以下も同じ)から引こう。
《(1)平成二年八月一日から水沢市に産経サービスセンター(専売店)を開設し、岩手県下で増紙作戦を展開する。
(2)平成三年四月、フジテレビ系列の「岩手めんこいテレビ」(本社・岩手県水沢市)が開局するのに伴い、フジサンケイグループの一翼を担う産経新聞販売局では同地区で第一ステップとして増紙作戦を展開する。
(3)めんこいテレビの本社所在地、水沢地区では岩手二区の大物政治家、小沢一郎氏の支援(組織カード三千枚)を条件に作戦を展開する》
岩手めんこいテレビの開局に際して、グループと小沢一郎は、持ちつ持たれつの関係だった。地方テレビ局の開設に伴うメディアと政治家の関係は、癒着と利権の最たるものだ。岩手では、本社を県庁所在地の盛岡市ではなく、小沢の地元の水沢市に持って来るという異例の措置で小沢に花を持たせている。では、産経新聞側の見返りは何か。
岩手県に限らず東北地方は、産経新聞の弱小地帯と言っていい。〔中略〕
この惨状を脱するために、めんこいテレビの開設を武器に、新聞拡張で小沢後援会の全面協力を得たのである。つまり、後援会が会員に半ば強制的に購読契約を押しつけるのだ。このほか、岩手県の多くのホテルに産経が入っているのも、もっぱら小沢の力による。
〔中略〕目標の三千枚には届かなかったが二ヵ月ほどで、一年間の購読を約束するカードが千三百枚集まった。
通常、カードを集めた者には、「カード料」という歩合金が発生する。当時、販売店員の場合、一年契約のカードで三千五百円が相場だった。
小沢側にもカード料が支払われた。額は相場より低く、一枚あたり二千円である。その時の模様はこうだ。
《支払いカード料 二百五十八万四千円、支払先 小沢一郎代議士の秘書 支払日時・場所 平成二年十一月十四日、第一議員会館で販売局長が上記金額を支払う。仙台本部長、電波企画室長が同席》
地方局の免許調整という「電波利権」を確立した田中角栄の直系ならでは、でしょうか。
そして、「総工費千三百億円」というお台場のフジテレビ本社は鹿島の単独受注。ほらすっきりつながった。
――といいたいところですが、そうは問屋が卸さない。
1991年の東京都知事選挙では、小沢が元NHKの磯村尚徳を担ぎ出して敗北したのに対し、鹿島などのゼネコンや、お台場の土地取得を目論むフジテレビは現職の鈴木俊一を支援しました。
鈴木の個人後援会は、都庁のOBや現職幹部を中心に組織されている。この後援会の事実上の金庫番だったのが横田副知事である。
鈴木の元秘書もこう証言する。
「当初、鈴木陣営の資金繰りが苦しかったので、横田さんが企業に一声かけて献金を集めていた。ゼネコンなど主だった大企業には、自民党中央からの締め付けがあったが、実力者の横田副知事が出てきたら、企業も袖にはできない」
横田の力で、それなりに献金は集まったが、陣営は慢性的な金欠状態だった。当初、ゼネコンなどは鈴木と磯村を天秤にかけて様子見を決め込んでいた。選挙戦が本格化するにつれて、鈴木への同情、小沢の強引さヘの反発が強まったこともあり、鈴木優勢が伝えられてから献金してくるところが多かった。
こうした状況をにらみながら、やはりグループも選挙戦終盤に入ってから鈴木陣営に対して献金するのである。水物の選挙では、大詰めの局面で献金したほうが効果的だという判断だった。金額は一千万円、管轄したのは小林委員会、というよりは責任者である小林だったと委員会に関与した幹部は言う。
岩手ではもたれ合いの関係にあった小沢とフジテレビが、ほぼ同時期の東京では対立関係にあったという「ねじれ」について『メディアの支配者』を読んだ限りではしっくりきません。
なんか自分で積み上げた積み木を自分で蹴倒すようでトホホな話ですが…
かつたタカ派として鳴らした頃はともかく、現在ではフジ産経が特に小沢寄りということもなさそうです。各社の世論調査で産経の「小沢辞任しなくてよい」が一番多いのがちょっと気になるぐらいですかね。
それより朝日系列の小沢擁護が必死すぎて他が霞んでいるというw
F5:テレ朝スーパーモーニングの番組出演者全員で小沢擁護 小沢批判意見ゼロ
Birth of Blues:【お前ら愚民は黙って寝とけ】 週刊朝日編集長「一般ピープルは刑事罰の仕組みや刑事訴訟法の精神を理解していない」 小沢先生「政治資金規正法の虚偽記載といったって一般の人は何だか分かんないでしょう」
とまれ、こうして軽く過去の小沢一郎絡みの利権を振り返っただけでも、今回の疑惑は「またか」と納得するしかないわけです。誰ですか?いまだに「生活者主権」とか「脱官僚」とかいう机上の空論を信じてる情報弱者は。
もうね、奴の人を小馬鹿にしたような喋り口調からして許せないし信用できません。番記者(笑)や信者は慣れてしまってるようですが…
なんか企業献金禁止とか言い出したみたいですけど、こんなの小沢以外だったらマスコミは「疑惑隠しのパフォーマンス」と袋叩きにしてるはずです。
“身内”からも疑問の声。日建連会長、企業献金禁止なら「代替策」(共同)
民主党の小沢一郎代表が企業・団体献金全面禁止に言及したことについて、日本建設業団体連合会の梅田貞夫会長(鹿島会長)は19日の記者会見で「日本では個人献金がなじんでいない。全体的にどういう処置をとるのか決めなければならない」と述べ、禁止した場合の代替策が必要との認識を示した。
西松建設の巨額献金事件に関連し、東北地方での談合疑惑などが浮上していることについては「捜査中のことなのでコメントを控えたい。日建連では法令順守を徹底している」と述べるにとどまった。
新聞社が新聞販売店を通じて「実質的な迂回献金」をするような、抜け道が増えるだけじゃないんですかね。
<3/20 更新>
すごいです。汚沢の糞ぶりをここまで分かり易く、且つコンパクトにまとめた「ブログ主さん」って「教師」ですか?読書量も半端じゃないですね。私にはとても無理です。
前回、「『リクルート』が始まりでは」と書きましたが、「汚父下」の存在を忘れてました。「汚父下」から引き継いだ利権も相当あったんでしょね。いつでもいいので「引き継いだ利権」の詳細に突っ込んでいただけませんか?何か香ばしそう・・。