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北野高校で戦時中の憲兵隊文書発見 生徒の思想調査指示(2/2ページ)

2009年3月19日

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写真大阪府立北野高校で見つかった朝鮮人生徒の思想動向調査の回答書。この写しが、憲兵隊に提出されたとみられる=大阪市淀川区の同高校

 43年7月には同志社大生尹東柱(ユン・ドンジュ)(45年2月に獄死)が治安維持法違反容疑で逮捕されるなど、太平洋戦争中は、朝鮮人学生・生徒が民族運動に関与したとして逮捕されるケースが相次いだ。

 日本政府は開戦翌年の42年5月、大学生を対象にした「特別志願兵」制度に加えて、朝鮮人の徴兵を始める方針を発表。憲兵隊が同中学に調査を指示した44年5月は、実際に徴兵検査が始められる直前だった。

 山上教諭は「戦時下とは言え、朝鮮人生徒の思想調査は、生徒の人権にかかわる重大な問題。定時制の歴史は終わっても、きちんと後世に伝える必要がある」と話す。これらの文書について今月下旬発刊の「北野定時制72年史」(送料込み2千円)で詳しく紹介する。(武田肇)

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