小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」と小沢氏が代表を務める民主党岩手県第4区総支部が04~06年に他の政治団体から受けた寄付は、小沢氏関連の団体を除くと、準大手ゼネコン「西松建設」系の政治団体にほぼ限られることが分かった。東京地検特捜部は、小沢氏側が団体を隠れみのにした違法献金を認識していた可能性が高いとみて、陸山会会計責任者の大久保隆規容疑者(47)らを追及している。
陸山会の政治資金収支報告書によると「政治団体からの寄付」は04~06年の3年間で総額5億7780万円。
うち小沢氏関連の「民主党岩手県第4区総支部」「小沢一郎政経研究会」「小沢一郎東京後援会」などから資金移動させた分を除いた残りの計1400万円は、すべて西松建設OBが設立した政治団体「新政治問題研究会(新政研)」と「未来産業研究会(未来研)」からの寄付だった。
また民主党岩手県第4区総支部の報告書によると、同期間の政治団体からの寄付は約224万~440万円、3年間の総額で約1064万円だったが、このうち1000万円は新政研と未来研からの寄付で、小沢氏関連でも西松系でもない寄付は2件約64万円にとどまっていた。
特捜部は小沢氏側が違法な企業献金を認識していたとみているが、小沢氏はこれまで「政治資金規正法に違反する点はない。政治団体からの寄付という認識だった」などと説明している。
毎日新聞 2009年3月20日 東京朝刊