A・M・リリアンソール著　宇野正美訳
　ユダヤ・コネクション　＊
　アメリカ＝世界戦略を決定するのは誰か
　ISBN4-87919-107-8　C1031
　本体 1,553円（税別） 272頁　四六判上製

　　原書タイトル：
　　The Zionist Connection II
　　What's Price Peace?
　　by Alfred M. Lilienthal

訳者序文

首尾一貫した洞察力
シオニスト最大のタブーとは
パレスチナ問題のすり替え
アメリカのマスコミを支配する
荒唐無稽のアメリカ政府
そのアメリカが動きだした

プロローグ　すべてが『バルフォア宣言』に始まる

イスラエル建国の根拠にされた『バルフォア宣言』
第一次世界大戦とパレスチナ
英国の二枚舌に裏切られたアラブ
チャーチルの玉 虫色の弁明
大英帝国の利害がパレスチナの現実を無視した

第1章　イスラエルはパレスチナで何をしたか

｢パレスチナ人など存在しなかった｣
民族共存を排する狭量なユダヤ･シオニスト
イスラエル建国により封印されたパレスチナ人の運命
一九四八年以降､パレスチナ人村落の四分の三が破壊された
ジュネーブ協定に反するイスラエルの占領地住民抑圧
パレスチナ人民族主義者を占領地から追放するもくろみ
パスチナ人政治犯に対する恐るべき拷問
パレスチナ｢占領｣ではなく｢解放｣だとする強弁

第2章　張りめぐらされたユダヤ･コネクション

わずか三パーセントのユダヤ人がアメリカを動かしている
熱烈なイスラエル支持者の多くがキリスト教徒
アメリカ全土に広がるユダヤ―シオニストの影響力
イスラエルを批判すると反ユダヤ主義者とみなされる
アメリカのジャーナリズムはユダヤ系の支配下にある
巧妙に仕組まれたシオニズム賛美映画の数々
アメリカの百万長者の二〇パーセントがユダヤ人
アメリカの中東政策を左右するシオニスト･ロビー

第3章　誰のための議会か

ユダヤ･コネクションを利するアメリカの政治システム
イスラエルの利益がアメリカ国民の意思表示より優先される
まるでテル･アヴィヴの市長のように振舞うニューヨーク市長
政治献金めあてにイスラエル支持の言動をとる議員たち
イスラエル批判のせいで失脚したフルブライト上院議員
イスラエル･ロビーによるアメリカ議会の完全支配

第4章　反ユダヤ主義を徹底的に利用する

｢反ユダヤ主義｣のレッテルがすべての疑問を押しつぶす
アメリカのイスラエル最優先政策の背景にあるもの
ADL(ユダヤ名誉毀 損防止連盟)の反･反ユダヤ主義信仰
｢ユダヤ人の生き残りのためには反ユダヤ主義が必要だ｣
反･反ユダヤ主義崇拝の犠牲になったエズラ･パウンド
『ジーザス･クライスト･スーパースター』に反ユダヤ主義の汚名
ユダヤ人記者であってもイスラエル批判は許されない

第5章　ホロコーストの現在

シオニズムの宣伝に利用されるナチスのユダヤ人大量虐殺（ホロコースト）
反シオニズムと反ユダヤ主義の強引な関連づけ
機会があるたびにむし返されるナチス･ドイツの過去
『ホロコースト』放映に先だつ大々的反ナチス･キャンペーン
ユダヤ人(イスラエル)とヒトラーの二者択一しかないのか
アメリカにおける新たなナチス狩り
暴露されたシオニストによる同胞ユダヤ人虐殺に対する協力

第6章　沈黙するキリスト教徒たち

キリスト教徒はなぜパレスチナの現実から目をそらすのか
イスラエル建国を美化する映画『ヒズ･ランド』
反イスラエル的言動を押しつぶす極秘計画
反ユダヤ主義とみなされる恐怖からイスラエル容認へ
カトリック教会にも深く浸透するシオニスト･グループ
失敗に終わったメイア･イスラエル首相と教皇パウロの会見
教皇ピオ十二世がホロコースト非難決議を断わった理由
ヴァチカンの一貫した反ナチス･反シオニズムの姿勢

第7章　何をおいてもまずイスラエル？

ユダヤ教からイスラエル主義へ
アメリカとイスラエル――二重の忠誠の危険性
非道徳的でユダヤの伝統にも反するイスラエルヘの盲目的献身
シオニストの圧力と財政的権力で損なわれたアメリカの国益
イスラエルの存在そのものがつじつまが合っていない
イスラエルは本当にユダヤ人の故郷なのか
｢ユダヤ教(主義)｣（ジュダイズム）という名称が広まったのはキリスト教以後
反シオニスト･ユダヤ人の偉大な先駆者
『バルフォア宣言』に反対したユダヤ人閣僚モンタギュー
ユダヤ人国家の建設は民主主義の原理に反する
ユダヤ人同胞の中でシオニズムに反対するために必要な勇気
私はユダヤ教を信じる一人のアメリカ人である