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指揮権、創価学会…参院予算委での民主攻勢は不発に (1/2ページ)
小沢一郎代表の秘書逮捕で押され気味の民主党が19日の参院予算委員会で反撃を試みた。麻生太郎首相に対し、小沢氏の秘書逮捕に「指揮権」を発動したかどうかを問いただしたり、公明党と同党の支持母体の創価学会の関係などについて追及した。だが、いずれも政府・与党が窮地に陥るような場面を現出させることはなく不発に終わった。
「神に誓え」
「あなたはクリスチャンでしょ。神に誓って指揮権を発動した事実はないですか」
民主党の喜納昌吉氏は19日の質疑で、「検察の行動は公正だったか」と問いただした。漆間巌官房副長官の「自民党に波及しない」と語ったことも再度追及。さらに「政権交代で首相になる可能性の高い野党党首の秘書をなぜ逮捕するのか。西松問題には二階俊博経産相、森喜朗元首相、尾身幸次元財務相ら(自民党の)20人以上が絡んでいる。職務権限のある与党から捜査すべきだ」と怒りをあらわにした。
この日の審議は全国中継されており、小沢氏だけが「狙い撃ちされている」(小沢氏周辺)との見方を印象づける作戦だった。だが、答弁に立った麻生首相は「検事総長には会っていない。指揮権発動をしたことはまったくない」と全面否定。森英介法相も「検察が政治的意図を持って捜査することはあり得ない」と強調した。
唯一、麻生首相の口調が釈明調になったのは、麻生首相が16日の参院予算委で「(秘書逮捕は)明らかに違法であったが故に逮捕となった」と発言したことを、「推定無罪」の原則に反すると批判されたときだけ。「捜査の結果、嫌疑があると判断して逮捕したと承知しており、個別案件の帰趨(きすう)を判断したのでない」と微修正してかわした。