【社説】政権2年目は腐敗が腐敗が表面化する年
国民権益委員会の梁建(ヤン・ゴン)委員長が本紙とのインタビューに応じ、「どのような政権であれ、2年目となれば徐々に腐敗が現れてくる。特に4大河川の整備など、経済危機の克服に向けた事業分野は腐敗に弱い。インフラ投資などの大規模事業は、最初から汚職や腐敗が行われる素地を遮断しなければならない。1930年代に行われた米国のニューディール政策は、事業開始当初から汚職の申告とそれに対する迅速な処理のシステムを導入していたことが、成功の要因だった」と述べた。
どのような政権であれ、2年目から腐敗が表面化し始めるという言葉は、今の政権でも心にとどめるべき内容だ。権力を1年も手にし続ければ、どこの省庁や政府機関にどのような権限があり、予算の配分はどこで協議を行って最終的に誰が決定を下すのかが目に見えてくる。官僚は官僚なりに、政権の誰と関係を結べばいい地位が得られて昇進できるかが分かってくる時期だ。権力グループと官僚とのつながりも強固になる。不正と汚職が頭をもたげる環境が造成されてくるということだ。
政府内にこのような腐敗の発生を早期に遮断する仕組みができていれば、不正や汚職は表面には出てこない。このときに問題となるのが偏った人事だ。重要なポストごとに自分の影響力が及ぶ人物を配置しておけば、互いに牽制し監視し合うべき関係が仲間同士となり、見て見ぬふりをするような事態が起こる。こうなると、腐敗のトラックはガードレールを突き抜け、急ながけを一気に落ちていく。そしてがけの底でトラックが止まるまで、誰もそれに気づかないのだ。
前政権で大統領府(青瓦台)市民社会首席だった李康哲(イ・ガンチョル)容疑者のケースでも、外部から金を受け取り始めたのは政権2年目の2004年からだった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の兄・盧建平(ノ・ゴンピョン)氏が最初に金を受け取ったのも、政権発足から2年目を迎えようとする時期だった。彼らを監視して監査を行うべき立場の人物たちは、自らの保身や昇進のため、逆に彼らの顔色をうかがっていただけでなく、自分たちに関心をもってもらおうと必死だった。
現政権も、この「2年目のジンクス」に対して警戒を怠ってはならない。政府は緊迫した経済状況のために十分な準備や妥当性の検討なしに30兆ウォン(約2兆円)近い補正予算を編成し、恵まれない階層の支援や4大河川の整備に充てようとしている。こちらに数千億、あちらにも数千億という具合に政府から多額の資金が滝のように下りてくれば、自分もその「滝のようなカネ」を一度は味わいたいとして、さまざまなブローカーや詐欺師が集まってくる。今はまさに権力の中心にいる人物たちから気を引き締めるべき時だ。
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