2009年3月19日 19時43分更新
瀬戸内海の環境について岡山県と香川県の担当者らが協議する会が19日岡山市で開かれ、海の生物が住みやすい環境にするため、掘削によってなくなった海底の砂を改めて整備するなどの対策に取り組むことを決めました。
この協議会は、岡山県と香川県の間にある瀬戸内海の環境政策について協議するために開かれたもので、両県の担当者や漁業組合の代表など、あわせておよそ30人が参加しました。
会議では、瀬戸内海で、魚の産卵の場となる「藻場」が減少したり、魚のすみかとなる「砂場」が海底の砂の掘削によって失われつつあることについて話し合われました。
その結果、藻場については別の場所で育てた藻を移植するなどの方法で今後20年で40ヘクタール増やすこと、また、砂場については別の場所の砂を運び込んで、200ヘクタール整備を進めることを決めました。
ただ、砂を別の場所に移す計画については、地元の漁業組合から新たな環境破壊につながるのではないかという懸念も出されたため、環境への影響を慎重に確認しながら進めることになりました。
協議会では今後、細かい海域ごとに部会を作ったうえで、具体的な計画の進め方などを話し合うことにしています。