外務省関係者によると、同省はこの証言について「北朝鮮の様子などを聞き出すよりも有力な証拠」と判断し、それぞれ渡航証明書を発給したという。金哲権容疑者は04年11月、金孝月容疑者は06年7月にそれぞれ不法入国した。
同基金理事は「家族が中国まで迎えに行くのは極めて珍しい」と指摘。府警は、中国人女らが同行したのは事前に口裏合わせをしたうえ、都合の悪いことを言わせないためだったとみている。
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外務省の薮中三十二事務次官は9日、会見で今回の事件について、総領事館などでの本人確認方法を見直しするかどうかについては「捜査中で立ち入って話す時期ではない」と述べた。これまでの本人確認については「慎重にやってきた」と述べるにとどまった。