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■「キリンビール」マークの由来は…

太宰府天満宮境内の麒麟像? グラバー氏ご執心

江戸時代に作られた麒麟像  太宰府天満宮(福岡県太宰府市)といえば、受験生の味方だが、実はビール好きの左党にとっても深い縁がある。境内にたたずむ麒麟(きりん)像。じっくり見てほしい。そう、キリンビールのマークのルーツは、この像とみられているのだ。

 麒麟像とキリンビールを結び付ける人物、それは幕末に薩摩、長州、土佐の倒幕派を支援したことで知られる英国商人トーマス・グラバーだ。明治となってから、グラバーはキリンビールの前身、ジャパン・ブルワリーの設立に携わり、1888(明治21)年に発売されたラガービールのラベルに麒麟の図柄を採用するよう勧めたといわれている。キリンビールのマーク

 麒麟像は江戸時代末期の1852年に寄進された鋳物製。天満宮によると、グラバーは像にほれ込んで何度も足を運んだが天満宮側が売らず、レプリカを作って長崎に持ち帰ったとか。「マークのモチーフになった像や資料は戦火で消失し、真偽は不明」(キリンビール)というが、当時のマーク、実に麒麟像に似ていませんか?

【写真説明】江戸時代に作られた麒麟像(上)は、キリンビールのマーク(下)のモチーフになったといわれている

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