Print this Post Article Lists Back

海外に流出した韓国の文化財、多くが日本に(上)

略奪被害が多い各国との国際協力が必要

 韓国の文化財を最も多く所有している国は日本で、3万4369点ある。朝鮮前期の絵画の最高傑作といわれる安堅(アン・ギョン)の『夢遊桃源図』『水月観音図』をはじめとする高麗仏画の大部分、そして数多くの高麗青磁や朝鮮白磁が日本に保管されている。またフランスには、1866年の丙寅洋擾(当時の韓国におけるキリスト教弾圧に対し、フランス艦隊が報復来襲した事件)のときに江華島から略奪された外奎章閣の図書や、世界最古の金属活字本『直指心体要節』、慧超の『往五天竺図伝』などがある。

 このように海外に流出した文化財を取り戻すための民間による返還運動は、現在も活発に展開されている。今年1月には、「日本に奪われた蓮沚寺銅鐘を取り戻そう」と、各界から300人余りが集まり、「蓮沚寺鐘返還国民行動」を結成した。統一新羅興徳王8年(833年)に作られた慶尚南道晋州蓮沚寺の銅鐘は、1593年の晋州城陥落時に略奪され、現在は福井県敦賀市の常宮神社に保管されている。統一新羅3大鐘の一つで、日本が国宝に指定するほど価値が高い。

 文化連帯は2007年、「外奎章閣儀軌を含む略奪文化財350点余りを返還せよ」とフランス政府を相手に訴訟を起こした。なお、訴訟の費用は韓国国民の募金によってまかなわれた。同じく京畿道利川市の市民団体は、東京のホテルオークラ内にある「利川郷校五重石塔」の返還運動を展開している。

2006年に日本から返還された『朝鮮王朝実録』五台山本

許允僖(ホ・ユンヒ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る