クリスマスのダンスイベントが、もう後一週間後に迫っていた。
瑠美さんは、あれから姿を見せないけれど、
きっとダンスの練習に余念がないんだろう。
お店も休んでいるって言うし、
相当、気合が入ってるんだろうなぁ。
私も、ダンスイベントの服をどうしようか考えてた。
私も何かして驚かせたいな。。。。
そんな気分でいっぱいだった。
日頃翔にはお世話になってばかりだし。
瑠美さんにも何かお礼がしたいと思う。
今日はお休み。
今日は久々に、翔の店に行きたいと思っていた。
でも、こないだのことが気にかかってどうしようもなかった。
だけど、翔はずっと待ってるんだろうなぁ・・・
瑠美さん、付き合っている人って、誰?
翔とかじゃないの?
でも私には、そんなことを瑠美さんに聞く勇気がなかった。
こんなんじゃ翔の隣にはいられないの分かっているのに。
もう、あと一週間後。
一週間したら、もしかしたら、運命が決まっちゃうかもしれない。
まぁ、どうにでもなれとは思っているんだけど・・・・・・
でも、心の中では、翔にいなくなってほしくない。
その一言が、どうしてもいえなかった。
私の気力のない日々が続いていた。
でも、カフェでは毎回毎回、翔が来て手伝うから、顔を合わせるけど、
仮面の笑顔で、何とかやり繰りしていた。
仕事上、そうするしかないと思ってた。
心配なのは、瑠美さんだ。
一人で頑張りすぎてないのか。
私は、翔に聞いてみた。
「ねぇ、瑠美さん、どうしちゃったの?
最近顔見せないよね・・・
寂しいね。
頑張りすぎちゃってるんじゃないかなぁ。」
「あいつは大丈夫だよ。
骨太な性格してるから。
あいつはあいつでちゃんとやるだろ。」
でもやっぱり、瑠美さんのことが心配でたまらなかった。
「翔、たまに、見に行ってあげて?お店まで」
「ああ、そうだな・・・」
本当は、気が重い。
でも、瞳に言われたら、やるしかない。
瞳はいつも的確な答えをくれる。
だから頼れるんだ。
そろそろ俺も、答えを出さなきゃいけないな。
瞳、覚悟はできてるのか?
あと一週間しかないぞ?
ダンスイベントが終わったら、俺は・・・・・・
もう決めてあるんだ。
悪いな。
だから、当分はお前の店に世話になる。
ごめんな、いつもお前ばかり頼りにして。。。
でもお前が必要だったんだ。
だから、決めることができたんだ。
お前には感謝してる。
もう、心残りはない。
大丈夫だ。
出会ってくれてありがとう。
お前が来た時、そう考えてはいたんだ。
でも今、やっと確信に変わった。
瞳。
ずっと変わるな。
俺からの願い。