2009年3月18日 11時51分 更新:3月18日 13時07分
天皇、皇后両陛下は18日、東京都内のホテルで開かれた結核予防会創立70周年記念第60回結核予防全国大会に出席した。結核予防会総裁の秋篠宮妃紀子さまも同席した。天皇陛下は大会でのあいさつで、かつて自分自身が結核であり、特効薬の投与によって治癒した事実を明かした。
陛下は「戦後、ストレプトマイシンをはじめとする特効薬の開発や、レントゲン検査などの診断技術の普及により、結核を巡る状況は急速に改善されました」とした上で「私自身、かつてストレプトマイシンやヒドラジッドなどの新薬の恩恵に浴した者の一人です」と述べた。そして結核対策に取り組んできた人たちに「深く敬意を表します」と感謝した。
宮内庁の金沢一郎・皇室医務主管によると、陛下は1953年12月、20歳の誕生日直前に結核と診断され、ストレプトマイシンやイソニコチン酸ヒドラジッドなどの投薬が続けられた。57年9月にはほぼ治癒と診断されたという。宮内庁は「陛下が結核だったことはこれまで公表されていなかったと思う」と話している。【真鍋光之】