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【春闘】電機連合、真の労使交渉はこれから

2009.3.18 21:26

 「電機連合58年の歴史でベースアップ(ベア)を要求したにもかかわらず、ゼロ回答となったのは初めて」。電機連合の中村正武委員長は、悔しさをにじませながら平成21年春闘を振り返りこう総括した。

 大手電機各社の今春闘交渉は、「100年に1度」といわれる想定を超えた経済危機の中で行われた。労組は昨年を大幅に上回る月額4500円のベアを要求したものの断念し、定期昇給の維持確保に絞らざるを得ない極めて厳しい闘争となった。

 世界同時不況により急速に悪化する業績に伴い、パイオニアやOKI(沖電気工業)の労組は、統一闘争から離脱し足並みも乱れた。

 中村委員長は「定昇の維持で組合員の生活防衛と士気を維持する観点からぎりぎり最低水準を確保した」と定昇維持を評価するものの、東芝やシャープなどは緊急対策として定昇の実施先送りを春闘交渉と切り離して労組に申し入れる方針だ。

 経営側はストライキを回避するために、いったんは定昇維持を回答。しかし、未曾有の経済危機を乗り切るためには、人件費の抑制は避けて通れないとの考えだ。

 電機連合に加盟していないソニーは、基本給の改定を1年凍結することで労使が合意した。パイオニアも定昇制度を維持しつつも、4月から1年間、給与の平均5%カットに踏み切る。定昇とは別に、日立製作所が4月から毎月1日を「無休の休日」とするほか、NECも時間外や休日の賃金割増率を圧縮するなど、給与カットの動きが広がっている。

 人件費削減の切り札として定昇の凍結を実現したい経営側と、それを阻止したい労組との真の交渉がこれから本格化する。

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