Print this Post Article Lists Back

拉致:飯塚繁雄さん、金元死刑囚との面会を語る

 今月11日に釜山で大韓航空858便爆破事件の実行犯である金賢姫(キム・ヒョンヒ)元死刑囚と対面した飯塚繁雄さん(70)が、日本での講演活動を再開した。飯塚さんは日本人拉致被害者、田口八重子さんの兄だ。

 拉致被害者家族会の代表でもある飯塚さんは、川崎市で行われた講演で「金賢姫氏は八重子の北朝鮮での様子についてじっくりと話してくれた。信頼関係を築いて未来につなげていきたいと思う。そのような意味で、今回の対面は大きな一歩になった」「一過性で終わるのではなく、韓国政府との連携を強くして、被害者の情報を収集できる形にしてもらいたい」と述べた。

 この日の講演には拉致被害者・横田めぐみさんの両親である横田滋さん、早紀江さん夫妻も参加した。早紀江さんは「拉致は残酷な人権じゅうりんであり、助けを待つ多くの人たちのことを思って、少しでも早く救出されることを願う」と語った。

 横田さん夫妻と飯塚さんは1997年に日本で拉致被害者家族会を結成し、先月米国のクリントン国務長官が日本を訪問した際に家族会の代表として面会した。家族会は97年以降、署名運動や講演などを通じ、拉致問題について広く知ってもらうための活動を続けてきた。

 一方、この日の講演には日本政府で拉致問題を担当する中山恭子首相補佐官も出席した。中山補佐官は金賢姫元死刑囚と飯塚さんとの面会が実現したことについて、「過去10年の韓国政権下では絶対に実現する可能性はなかった」と述べた。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
関連記事 記事リスト

このページのトップに戻る