[２女性殺害]求刑通り死刑判決　神戸地裁姫路支部

　兵庫県相生市で０５年１月、当時２３歳の女性２人を殺害したとして殺人と死体損壊・遺棄罪などに問われた同市佐方の無職、高柳和也被告（４３）に対し、神戸地裁姫路支部は１７日、求刑通り死刑を言い渡した。弁護側は１人について殺意を否定し「無期懲役に相当する」と主張していたが、五十嵐常之裁判長は「供述態度から、被告の更生の可能性は乏しい」と判断した。弁護側は控訴する方針。

　判決によると、高柳被告は金銭トラブルから、０５年１月９日、交際していた会社員、畠藤未佳さん＝同県姫路市東今宿＝の頭を自宅でハンマーで数回殴って殺害。畠藤さんの高校の同級生で専門学校生の谷川悦美さん＝大阪市西区北堀江＝に目撃されたため谷川さんも殺害し、２人の遺体をバラバラにして姫路市の飾磨港や兵庫県上郡町の山中などに遺棄した。

　公判で弁護側は谷川さんへの殺意は認めたが、畠藤さんについては「カミソリを持ってきたので、押さえるために殴った」として傷害致死罪に当たると主張。しかし五十嵐裁判長は「複数回強い力でたたいており、確定的殺意があった」と退けた。【馬渕晶子】