ブログ市長がまたまたやった！！候補者の２人を「サイテイの連中」とこき下ろし

　鹿児島県阿久根市議選（２２日投開票）をめぐり、竹原信一市長（５０）が自身のブログに、市議選候補者２人に絡む政務調査費問題などを報じたニュース映像につながるリンクを張りつけ、「サイテイの連中」と記述していたことが、１６日までにわかった。映像を作成したテレビ局側は「報道目的以外の使用はあってはならない。市長に強く抗議する」と反発。市長にリンクの削除を申し入れたところ、市長は削除に応じる方針。市長はインターネット上で、物議をかもす行動を度々起こしてきた。

　ブログでの「市議の不人気投票」、市のホームページでの「市職員全員の給与公開」…インターネットを駆使し、次々に騒動を巻き起こしてきた竹原市長が、またまた物議をかもしている。

　自らのブログ問題などで不信任決議を受け、市長による議会解散に伴う阿久根市議選。その公示日である１５日付のブログだった。

　竹原市長は「阿久根市議会の現実はこれだけ見ればだいたいわかる」と書き込んだ後、市議選候補者の前職２人に絡む政務調査費問題などを過去に報じたニュース映像につながるリンクを張りつけた。

　さらに「こんなサイテイの連中でも選挙を勝ち続けてきたという事だ」とこき下ろすと、「今度も多くの市民が連中の嘘に騙されてしまうのだろうか」と結んでいる。

　ところが、このニュース映像を作成した南日本放送（鹿児島市）などが反発。同局の永江寛見報道担当局長が「報道目的以外の使用はあってはならない。市長に強く抗議する」とのコメントを発表した。同局では「リンクの速やかな削除を求める」として直談判。市長はリンクの削除に応じる方針。

　ほかにも、１５日付のブログでは市長の支援団体「阿想会」が推薦する４人の名前も列挙。“反竹原”の動きなどについても言及している。

　こうしたブログでの選挙関連の書き込みについて、市の選挙管理委員会では「非常に解釈が難しい」とした上で、「特定の候補者を『落選させよう』や『票を入れてください』との文言がないため、公選法には抵触しない」としている。市長側には削除の要請はしておらず、「（ブログは）自重してほしい」と指導したという。

　また、竹原市長が自らを支持する新人候補者４人を明示したカードを有権者に配っていたこともこの日、判明した。カードは名刺大で、４人の氏名に添えて「竹原改革を支持します」と記載してある。

　竹原市長は、カード２００枚を作って数人に配布したことを認めた上で「誰を応援しているのかを聞かれた際、メモとして渡しているだけだ」と話した。市選管では「不特定多数にカードを“配布”したなら公選法に抵触するが、求められて“渡した”ならば問題はない」としている。