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2009年1月28日 (水)

出藍の誉れ

 
 
弟子が先生よりすぐれていることのたとえ。
人が成長する上で、教育や本人の努力がどんなに大切かということのたとえ。
 
・・・
  
きょうは、まず午前中にニコンの広報誌の取材があって、ルミネッセンス特集で取り上げていただけるということで全面的に協力した。まえもって、拙著やホームページやブログで予習されてたんだけど、ひとつ誤解されてたのが、

城戸先生はもっと厳しい人かと思いました。

っていうこと。
どうも、あったことない人にはとても気難しい人間と思われてるようだ。
 
午後は、JSTの方々と意見交換。
プロジェクトにおいて、どのような組織を作れば成果が出るのか、という内容で管理人の経験を聞きに来られた。
そこで、やっぱりプロジェクトの成功の鍵は「人材」ですよとお答えした。
適材適所に信頼ができて能力のある人を配置することで、そのプロジェクトの成否は決まりますね、とスタート時のフォーメーションの重要性を強調した。
 
終わり次第、米沢駅に、ある億万長者の起業家を迎えに行った。
管理人が始めようとする大学発ベンチャーに関してわざわざアドバイスをしに来てくれたのだ。
この起業家とはどうも脳内回路が同じような仕組みになっているようで、100言えば100すべての意見が一致する。
 
きょうも管理人が聞いたこともない、ベンチャーの裏側とかノウハウ、たとえば600万で仕入れて6億で売った話とか、銀行とのつきあい方とか、を伝授いただいて、とっても実りのある午後だったのである。
 
たぶん、管理人がサイエンスの道を選ばずに、起業家になればきっと同じことをするに違いないし、彼が大学教授になれば、同じようにトップを走れるだろうなと、きょうは確信した。
しかも、血液型が管理人と同じくAB型で、彼が学生時代に起業した際の仲間10人のうち9割が結果的にAB型だったと聞き、やはりこの血液型というのは人の考えつかないことを思いつき、人の目を気にせずに実行するタイプだなあということで、これまた意見が一致した。
 
「こんどう」での懇親会で、起業家から「出藍の誉れ」と言う言葉が意外にも飛び出した。
彼の部下が彼を超えるような起業家に育ってくれればそれほどうれしいことはない、と言われて管理人も卒業生がノーベル賞を受賞するとか、企業でトップまで上り詰めるとか、このアホバカ教授を超えてくれれば、教育者として研究者として最大の喜びですよ、と答えた。
  
価値観がまったく同じ人と酒を酌み交わすことのできる幸せ、有機ELを研究していてよかったと改めて実感した午後なのであった。
 
 
 
 
 
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