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 LOOK KG281 (2004/7-2007/3)



 私がC40やKG171に乗っているのを見て、匿名R恵さんが「私もカーボンの自転車に乗ってみたい」と言い出しました。とはいっても現状以上に自転車を増やすわけにはいかないし、CT1を手放すつもりもないようです。ならば街乗り的に使ってるロードジオス・エアロライトのフレームを入れ替える形になるので、バリバリに戦闘力が高い最新鋭フレームなんかは必要ないでしょう。当人にしても、私と同じKG171あたり。できれば一時期ONCEカラーとして売られたピンクのヤツが欲しいとか宣ってます。
 しかし古いフレームの程度のいいもの、しかも小さめサイズなんて、そうそう都合良く出てくるもんじゃありません。ましてや色まで指定というのは、ほぼ不可能。それでも気長に構えてネットオークションをウォッチしていると、たまに面白そうな中古カーボンフレームが売りに出てきたりするものです。そんな中の一台として見つけたのがこのKG281でした。
 KG281は私のKG171より2世代ほど新しいモデル。プロチームにも供給されていた本格的なカーボンフレームです。HMカーボンを使ったチューブの断面形状はトップチューブが逆三角形、ダウンチューブが五角形という凝ったもので、フロントフォークはカーボンコラムのストレートフォーク。単純な丸パイプで組まれたKG171の古典的フォルムに較べると随分とモダンな外観です。
 出品されていたフレームは中古なので当然、多少の傷はついていますが、とりあえずは許容範囲かなといった感じ。アイボリーを基調にしたクレディアグリコルのチームカラーも、なかなか新鮮でカッコ良く見えます。サイズはC-C=490、C-T=510。身長160cmのR恵さんに乗せるにはもう1サイズ小さいものが欲しいところです。でもまあ、どうしてもダメだったら自分がKG171と入れ替えで乗ってもいいかなという気持ちで入札。無事4万円台で落札することが出来ました。
 パーツは基本的にエアロライトからの移植なのですが、シートポストは25mmφという細いものを要求されるため、エアロライトで使っていたカンパのピラーは使えません。じゃあルックのエルゴポストでも、と言いたいところですが、残念ながらエルゴポストはその形状のせいで極端にサドル高を下げることがでず、このフレームとの組み合わせではR恵さんのポジションを出すのは不可能です。
 仕方なく他の25mmφのシートポストを探したところ、ITMミレニアムとUSEカーボンに25mmφがあるとのこと。ルックのこの頃のフレームがプレッシャープラグでシートポストを固定することも考え合わせ、結局は信頼性や頑丈さでITMミレニアムにすることにしました。
 BBもエアロライトがイタリアンだったのに対してルックはJISで互換性がありません。新たにカンパのAC-Hを購入です。またペダルは、私がちょっとだけ試用して結局使うのをやめてしまったルックの4面ペダル「4×4」が手元にあったので、とりあえず装着。意外にもR恵さんが気に入ってくれたので、そのまま使ってもらうことになりました。
 組み上がった状態でBB→サドルトップ、サドル→ブレーキブラケット、BB/サドル前後オフセットといったあたりは、一応はR恵さんが乗れる数値になっています。ただしスタンドオーバーハイトがエアロライトに較べると若干高く、当人がどう感じるかがちょっと心配です。ところが実際に乗ってもらったところ、ポジションに関しても足着き性に関してもとくに違和感は無いとのこと。シートポストがちょっとしか出ていないのが見た目的にはナンですが、問題なく使えそうです。良かったヨカッタ。
 ちなみに走行可能になった時点で私も試乗してみました。で、第一印象はというと「硬てッ!!」。KG171と比較すると剛性感が桁違いに高いのに驚きです。使っているカーボン繊維の違い、フロントフォークの剛性、まあ他にもいろいろ違いはあるんでしょうが、なんにせよ世代の差を実感します。見た感じは結構華奢なんですけどね。ただ突き上げショックなどはカーボンフレームらしい角の取れた衝撃として伝わるので、極端に疲れやすいとかいったことは無さそうです。実際、R恵さんも不満無く長距離を走っていますから大丈夫なのでしょう。
 しばらくは上記の状態で乗っていたKG281ですが、R恵さんの決戦車、CT1をコンパクトクランク化したため、両者のギアリングや操作性に差ができてしまいました。それじゃあこっちも、ということで、安いわりにそこそこ評判のいいコンパクトクランク、スギノ・コスペアを入手して組んでみることにしました。
 コンパクトクランク化する場合、本来ならフロントディレイラーも替えないと変速性能が落ちるようです。でも、まずはお試しなので、今回はBBとクランクのみ交換。BBは私の家に余剰パーツとして転がっていたデュラエースのオクタリンクBBを使います。CT1に装着したFSAのコンパクトクランクはチェーンリング歯数が50-34Tで、ちょっと歯数差が大きすぎるような感もありました。そこでこちらは48-34T。これで調子が良ければCT1の方も変更してみようかと考えています。
 コンパクトクランク化後はまだ本格的に走っていません。そのためギアリングの善し悪しに関しては、夏までには何らかの結果が出るんじゃないかと踏んでいます。
 ところで参考までに上の写真の状態で重量を量ってみました。結果は8.7kg。コンポがデイトナ、ホイールがシロッコでこの数値ですから、パーツ次第では8kgジャストくらいに持っていくのはそう難しくはなさそうです。ただあくまでもセカンドバイクですし、この状態でもコーラス/レコード・ミックスの私のKG171より200gほど軽いのです。少なくとも目先の問題として敢えて何かをする必要は無いでしょう。

ドロップバーは幅がC-C=380mmのTNI製シャロータイプを装着。ドロップもリーチも小さめな女性向けサイズとなっている
フロントディレイラーはデイトナのまま。ディレイラーの台座はコンパクトクランク化しても問題ないだけの可動幅を持っている
シートチューブのラベルが表すようにハイモジュラス(HM)カーボンチューブを使用。そのためかチューブ径が細身のわりに剛性は高い
フレームエンドは調整式のリプレイサブル。リアディレイラーと12-25Tのスプロケットはともに他のコンポーネンツと同じカンパニョーロ・デイトナ

ペダルは4面でクリートをキャッチできるルック4×4。おそらくモノはクランクブラザーズのエッグビーターのOEM版と思われる
フレームサイズがやや大きめなのでシートポストはルックのエルゴポストが使えずITMミレニアムを装着。サドルはセライタリアのSLK
特徴的な処理のステー集合部から一見頼り無さそうにさえ見える細身のシートステーが真っ直ぐリアエンドへ。非常にルックらしい外観
当初はクランクもデイトナだったがCT1をコンパクトクランク化したのに合わせてこちらもスギノ・コスペアに交換。チェーンリングは48/34T

追記 (05/08/13)

 セカンドバイクとして組んだKG281でしたが、あまりに走りがいいので、最近はお山方面に行くときは大抵これに乗って行く匿名R恵さん。私が持つ度に「重いなー」と言ってたせいか(自転車が重いというよりはいろいろなモノをつけ過ぎ。匿名R惠さんは)、唐突にメカをコーラスに入れ替えると言い出しました。
まあ、これには貸し出してあったジオス・エアロライトが帰ってくることも絡んでいて、ようはエアロライトを街乗りロードとして復活させれば、KG281は登り用に特化させることができる。だったらペダルをちゃんとしたロード用にして、メカも少しいいものに交換し少しは軽くしてやろう、という魂胆のようです。
とりあえずコーラスのエルゴパワー、リアディレイラー、コンパクトクランク用フロントディレイラーは新規購入。ブレーキは知人のH越クンがマヴィックを持っていて現在使っていないようなので、とりあえず借りることに。ただ、標準のシマノ製シューは使いたくないので、シューブロックのみをスイスストップのグリーンに入れ替えた。ついでにワイヤーをアウター/インナーともにリフレッシュした他、バーテープも新品に巻き直し、チェーンもレコード穴開きタイプに交換。またホイールはシロッコをエアロライトで使うことにし、私の手元に余っていたコーラスハブ+オープンプロを履くことにした。スプロケットはこれまた私の手元にあったレコード12-25T。  ペダルも私がRXSに乗り換えたことで余剰パーツとなったタイムインパクトを交換する。
この状態で重量を計測したところ、交換前の8.4kgに対して交換後は8.1kg。あまり軽くならないもんですね。グラム単価の高ーい軽量化といえそうです。でも軽量ホイール使わずに約8kgって、ちょっと以前なら充分軽い自転車の数値だったはず。考えてみたら以前乗ってたビアンキ・ボロンなんて、全部レコードで組んで、超軽量パーツも多少導入しても同じくらいの重さだったんだから。

フレームルックKG281(クレディアグリコルカラー)
フロントフォークルックカーボン ストレート(カーボンコラム)
シートポストITMミレニアム(25.0mmφ)
ステムディズナ(70mm)
ハンドルTNI(C-C=380mm)
ヘッドパーツカンパニョーロ レコード
レバーカンパニョーロ デイトナ エルゴパワー カンパニョーロ コーラス エルゴパワー
ブレーキカンパニョーロ デイトナ マヴィック+スイスストップ
ボトムブラケットカンパニョーロAC-H シマノ デュラエース(BB-7700)
クランクカンパニョーロ デイトナ スギノ コスペア(170mm/48-34T)
フロントディレイラーカンパニョーロ デイトナ カンパニョーロ コーラスCT
リアディレイラーカンパニョーロ デイトナ カンパニョーロ コーラス
カセットスプロケットカンパニョーロ デイトナ(12-25T) カンパニョーロ レコード(12-25T)
チェーンカンパニョーロ レコードC10 カンパニョーロ レコードC10(穴開き)
ボトルケージミノウラ ジュラケージ
メーターキャットアイCC-CD100
ホイールカンパニョーロ シロッコ カンパニョーロ コーラス/マヴィック オープンプロCD/DT2.0-1.8
タイヤIRCレッドストーム等
サドルセライタリアSLK セライタリアSLRトランザム
ペダルルック4×4 タイム インパクト マグチタン