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講習会 : (HPゼミ)石灰硫黄合剤の使用方法
投稿者: finfo 投稿日時: 2008/2/14 9:50:10 (1793 ヒット)
講習会

久々のホームページゼミです。積雪地では使用不可能ですが、積雪のない地域ではバラや果樹に対して、冬期(芽吹き前)に使用します。

石灰硫黄合剤(せっかいいおうごうざい)とは
比較的古い農薬で、殺虫殺菌剤です。強アルカリ性の薬剤で、他の農薬との混用は通常しません。単独で使用します。

希釈倍率
石灰硫黄合剤は夏・冬どちらでも使用可能ですが、夏季の使用では希釈濃度を薄くして使用し、冬期(休眠期)の使用では濃くして使用します。冬期に使用する場合には7倍〜12倍(10倍見当)で使用します。展着剤は必要ありません。

※続きをクリックしてください
 冬期の使用方法です

殺虫剤としての効果
石灰硫黄合剤を高濃度で樹木の休眠期に使用する、これには狙いがあります。アブラムシやカイガラムシなどが越冬して翌春に繁殖するのを防ぐためです。主に防除の難しいカイガラムシの防除を目的としています。カイガラムシは越冬生息はできませんが、「カイガラ」状のロウ(ワックス)物質の内側に産卵して越冬します。これを放置すると翌春、孵化したカイガラムシが移動して別の場所にカイガラを作ります。新しくカイガラを作り始めてしまうと、防除が難しく大発生の原因になります。これを越冬させずに防除することを目的としています。

殺菌剤としての効果
石灰硫黄合剤は強アルカリ性である、ということを利用して殺菌剤としての利用も可能です。多くの生物はアルカリ性環境下では生息できません。バラや樹木など植物体に付着した菌を殺し、土中や周りに生息する菌も殺すことができます。例えばバラの場合、落ちた葉の中で冬も黒点病(黒星病)の病原菌は生き続けることができます。落葉した葉を取り除いて処分するのが第一ですが、残った菌を殺菌してしまえば、翌春の発病が確実に遅くなります。うどん粉病についても同様で、植物体に付着した菌を殺菌することにより、翌春の発病が遅くなります。

作用の原理
石灰硫黄合剤を高濃度で使用すると、樹木の表面にコーティングされた膜のようなものが付着します。化学農薬での防除は接触することにより効果を発揮しますが、カイガラに守られたカイガラムシには届きません。これに対して石灰硫黄合剤では、カイガラごとコーティングして呼吸させない状況を作り出して防除します。ただし、植物も呼吸をしていることから、植物の休眠期でないと使えないということになります。

使用方法
できれば夏季に使用する噴霧器とは別のものを用意します。これは、夏季に使用する農薬のほとんどが石灰硫黄合剤(アルカリ性薬剤)との混用が出来ないためです。噴霧器の内部に石灰硫黄合剤が残っていると、夏季に使用する農薬の効果が落ちたり薬害が発生したりします。噴霧器を分けることが出来ない場合には、使用後よく洗浄しましょう。指定の希釈倍率(10倍程度)にするためには、5リットルの噴霧器では500ml(ボトル1本)使用します。散布液を作成するときには水と良く混ぜてください。噴霧の際には自分にかからないように注意します。幹、枝、残った葉など全てに薬剤がかかるように三方向から散布し、葉先や枝先から薬剤がポタポタ落ちるまで散布します。

人畜毒性
もともと自然界に存在する物質をあわせて作られた農薬ですから、よほど大量に摂取しなければ急性中毒のようなことは起こりにくい農薬です。しかし、目に入ると痛みが強く、散布した液を吸い込むと気管の中などで成分が固まり咳が出ることがあります。1〜2ヶ月で排出されますが、吸い込む量が多くなると咳が続くことになります。

注意点
散布の際には後進しながら散布します。これは散布した液の中を進んでいくと吸い込みの危険性が高くなるためです。大きい樹木の下に小さい樹木がある場合には、人間の心理として大きいほうから散布したくなりますが、これだと大きい樹木から滴り落ちる薬剤の中で散布作業をしなければいけなくなるので、小さい樹木を先に行い、その後大きい樹木に対して散布します。また、臭い農薬なので隣近所に通知してから散布したほうが無用のトラブルを避けられます。また、金属や塗装面などに付着すると変色したりさびたりしますので、もし付着した場合には固化しないうちにぬるま湯などでふき取っておきます。散布液のしずくが土中にしみ込むと、土壌が急激にアルカリ性に変化するため、ミミズが這い出してくることがあります。その後の雨や潅水などで成分が地中深くしみ込んでいくと元の状態に戻りますので、心配はありません。

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