半世紀にわたって走り続けてきたブルートレイン「富士」と「はやぶさ」、きょうが最後の運転です。
これで九州からブルートレインがすべて姿を消すとあって、停車駅などは多くのファンで賑わっています。
きょうの運転を最後に引退する寝台特急「はやぶさ」。
寝台特急がブルートレインと呼ばれるようになったのは1958年、博多と東京を結ぶ特急「あさかぜ」に青い寝台用の客車が導入されたのがきっかけ。
「はやぶさ」が登場したのもこの年でした。
九州と関東・関西を結び「走るホテル」として、多くの乗客を運んできたブルートレイン、最も多いときには20本ほどの列車がありました。
しかし、新幹線の開通、航空機や長距離バスとの競争で乗車率は低迷、一昨年は38パーセントでした。
これまでに相次いで廃止され、最後まで残った「はやぶさ」と「富士」も、きょうが最後の運転です。
長く乗車率が低迷してきましたが、最後の列車の切符は、発売からわずか10秒ほどで完売しました。
廃止を前に、停車駅には多くのファンが訪れ、最盛期を思わせる賑わいを見せました。
特に、「はやぶさ」と「富士」の連結作業が行われる門司駅の盛り上がりは特別です。
「連結作業を見てから乗車しよう」というツアーも実施され、東京から飛行機を使って門司駅を訪れた人たちもいます。
「はやぶさ」の到着から12分後の午後6時58分、「富士」が到着しました。
連結作業を一目見ようと、乗客たちもホームに降りてきます。
午後7時15分、連結を終え12両編成となった「富士・はやぶさ」は、大勢の鉄道ファンに見送られ、東京へ向け出発しました。
ほぼ半世紀にわたり、九州からの乗客を運び続けてきたブルートレイン、線路の上から姿を消しても多くの人の心の中で走り続けます。