ブルートレイン「富士」と「はやぶさ」、ファンの歓迎を受けながら最後の長旅終える
東京駅発着のJRの寝台特急「富士」と「はやぶさ」が、14日のダイヤ改正で姿を消した。およそ半世紀にわたり、東京と九州を結んできたブルートレインは、ファンに惜しまれながら、最後の長旅を終えた。
JR東京駅の10番ホームでは、14日午前10時45分ごろ、多くの人たちがブルートレインの到着を待っていた。
いよいよ最後の時を迎えた「富士」と「はやぶさ」。
鉄道ファンは「懐かしさと寂しさと」、「(あなたにとって『富士』、『はやぶさ』とは?)ロマンですね」と話した。
東京駅と九州や中国地方を結ぶブルートレインは、1958年(昭和33年)の「あさかぜ」を皮切りに運転が始まり、昭和40年代から50年代にかけて、最盛期には1日およそ10往復が運転されていた。
その後、新幹線や飛行機に利用客を奪われ、次々と使命を終える中、「富士」と「はやぶさ」が東京駅を発着する最後のブルートレインとなった。
2008年秋に廃止のニュースが伝えられると、皮肉にも人気が復活した。
13日出発の最終列車は、およそ10秒で切符が売り切れたという。
そして、大勢のファンが見守る中、「富士」と「はやぶさ」が東京駅のホームに姿を現した。
13日夕方、寝台特急「富士」と「はやぶさ」は、大分と熊本を出発した。
人身事故などの影響で、定刻よりおよそ1時間半遅れた14日午前11時半すぎ、東京駅に「富士」と「はやぶさ」が到着した。
ラストランを終えた車両の窓には「おつかれさま」、「ブルトレフォーエバー」、「ありがとう」と、ファンのメッセージが書かれていた。
「富士」、「はやぶさ」に乗ってきた人は「すごい寝台列車が好きなので、最後見られてよかったなと」と話した。
訪れた人は「わたしたち年配の人は、青春の思い出だもんね。だから、本当にもっと長く残っていてほしかったけどね。残念でした。本当にさようなら、長い間ご苦労さん」と語った。
東京駅を出発した下りの「富士」、「はやぶさ」は、停車する各駅でファンの熱烈な歓迎を受けながら、最後の長旅を終えた。
(03/14 19:11 テレビ西日本)