加速する時間。
January 12, 2009
新春、楽しみなのが各新聞に載っている今年の展望。
連休の間、近隣の喧騒を忘れ、ゆっくりと読み、考える日々。
英国のガーディアン紙やインディペンデント紙が大問題と書いているのは、ドルの通貨量。
その記事の元になっているのが、下記の米国連邦銀行のグラフである。
2008年の終わり3か月で、なんと200年分のお金を印刷している。
どう見ても、百年に一度の危機ではなく、史上最大の危機の間違いだろう。
これで納得だが、昨年末のアメリカ滞在の際、どこのATMでお金を引き出しても、新札しか出てこないはずだ。
これだけ印刷すれば、この後どうなるかは、自明の理。
問題は、次のショックが今月か、三年後か、という時期の問題だけだろう。
一方、震源地アメリカのウォールストリート・ジャーナル紙の新春コラムは、
2010年中にアメリカが6つの国に分割される可能性がある、と書いている。
その確率は50%以上とのこと。
「数字教」の本丸、ウォールストリート・ジャーナルの発表なのが面白い。
次のショックで、暴動や内戦が起きる可能性もあるとのこと。
他にも、北米大陸合併やあたらしいバスケット通貨の話も面白かった。
まるでアメリカらしい映画のような話だが、今から数年はなにが起きても不思議ではない。
さて、日本のトピックは、どうだろう?
わー、めでたい!ではなく、
正直、複雑な心境である。
私事の発表は、勝手な騒ぎの落ち着きをみたいと思っているが、
各国の主要メディアの未来のビジョンは、その国の未来像のひとつであることは言うまでもない。
我が国は、首相の漢字の読み方がまた間違っている、などの記事の羅列。
それは本当に大問題でメインニュースなのか!?
かつて米国某副大統領は、ポテトpotatoのスペルを間違っているのを指摘されたが、
そんなこと社会問題になるはずがないどころか、直後に再選した。
当たり前だが、政治手腕とスペルミスは、あまり関係ないからである。
ここでもう一度、前述したドルの通貨量のグラフを見ていただきたい。
急速な上昇カーブは、二酸化炭素排出量のグラフとそっくりだ。
時間は、確実に早くなっている。
それは、僕の実年齢によるところのものかと思ったが、どうやらそうではない。
200年かかったことが、3か月で行われている現在。
時間は、日々加速している。
次の大きな転換は、予想以上に早く、かつ予想できない複雑な未来が待っているということだろう。
映画「ブレードランナー」の舞台まで、あと十年。
アンドロイドは、格差社会の夢を見るのだろうか?