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【疑惑の濁流】献金はみかじめ料? 西松事件で浮かぶ「政・業」の危うい“パワー・バランス” (3/3ページ)

2009.3.15 18:00
このニュースのトピックス疑惑の濁流
岩手・宮城内陸地震の被災地を訪問し、記者の質問に答える民主党の小沢一郎代表。右端が大久保隆規容疑者=平成20年6月、岩手県一関市岩手・宮城内陸地震の被災地を訪問し、記者の質問に答える民主党の小沢一郎代表。右端が大久保隆規容疑者=平成20年6月、岩手県一関市

 ただ、献金が特定の工事受注のためかというと、必ずしもそうではないという。

 ゼネコン関係者はこう打ち明ける。

 「業界では、小沢事務所に受注の邪魔をされたくないから競って献金するし、選挙の応援もする。献金は保険みたいなもの。一種のみかじめ料といってもいいかもしれない」

 みかじめ料とは、“暴力装置”が飲食店などから徴収する用心棒代のことだ。

 建設業界は度重なる談合の摘発や公共工事の減少などで弱体化し、そこに政治家側が付け入って幅広くカネを徴収する−。両者の微妙なバランスを示す象徴的な比喩(ひゆ)といえる。

 捜査関係者は「ゼネコンと政界の癒着構造は今も昔も変わっていない」とした上で、こう指摘した。

 「政治家は基本的に何もしないことが多い。隠然たる影響力をちらつかせて業界から献金を集める。それが法に触れず、有効にカネを集める手口だ」

 小沢氏は公設第1秘書の大久保隆規容疑者(47)が逮捕された後の記者会見で「私はなんらやましい点もありませんし、政治資金規正法にのっとって正確に処理し、収支もオープンにしております」と語った。

 小沢氏はこれまでも、自身の政治資金問題が浮上するたびに適法処理を強調し、その場をしのいできた。だが、そのオープンな献金の“性質”が問われたのが今回の事件である。

 「東北での影響力を期待した西松から、違法な献金を受け続けた構図は収賄とよく似ている」(検察関係者)。特捜部は、ゼネコン側などから一斉に参考人聴取して実態解明を進める。

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岩手・宮城内陸地震の被災地を訪問し、記者の質問に答える民主党の小沢一郎代表。右端が大久保隆規容疑者=平成20年6月、岩手県一関市
民主党候補の応援のため地元入りした小沢一郎代表(右)と大久保隆規容疑者=平成15年10月、岩手県野田村
「国民の皆さんに大変ご迷惑、ご心配を掛けたことをおわび申し上げたい」。定例会見で謝罪し、会場を去る小沢一郎代表=10日午後、民主党本部(酒巻俊介撮影)
小沢一郎事務所から押収した資料を運び出す東京地検の捜査員。後方は小沢一郎代表の自宅=4日午後、奥州市水沢区(高山豊司撮影)
西松建設を中心とするJVが受注した胆沢ダムの工事現場=5日、岩手県奥州市(高山豊司撮影)
政界を揺るがす政治資金規正法違反事件の「震源地」となった西松建設の本社=東京都港区
西松建設からの違法献金事件で、公設秘書逮捕を受け会見に臨んだ民主党の小沢一郎代表=4日午前、民主党本部(寺河内美奈撮影)
西松建設からの違法献金事件で、公設秘書逮捕を受け会見に臨んだ民主党の小沢一郎代表=4日午前、民主党本部(寺河内美奈撮影)
公設秘書逮捕を受けた民主党の小沢一郎代表の記者会見場で、つめかけた報道陣をにらみつける小沢代表のポスター=4日午前、民主党本部(寺河内美奈撮影)

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