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【疑惑の濁流】献金はみかじめ料? 西松事件で浮かぶ「政・業」の危うい“パワー・バランス” (2/3ページ)

2009.3.15 18:00
このニュースのトピックス疑惑の濁流
岩手・宮城内陸地震の被災地を訪問し、記者の質問に答える民主党の小沢一郎代表。右端が大久保隆規容疑者=平成20年6月、岩手県一関市岩手・宮城内陸地震の被災地を訪問し、記者の質問に答える民主党の小沢一郎代表。右端が大久保隆規容疑者=平成20年6月、岩手県一関市

 西松と小沢氏との関係の背景には、自民党元副総裁の故金丸信氏の存在がある。金丸氏は竹下派七奉行の中でも、小沢氏を特に重用。金丸氏の次男が西松元社長の娘と結婚しており、「金丸氏から西松を託されたのが小沢氏だった」(西松関係者)という。

 建設業界に君臨した故田中角栄元首相の秘蔵っ子とも呼ばれた小沢氏は、自民党を出た後も、東北地方の建設業界に影響力を持ち続けてきたとされる。

 西松はこのころ、ダミーの政治団体を使った小沢氏側への迂回献金を始めた。 「○○(大手ゼネコン)さんからは、これくらいの献金を受けている。西松さんも、もっと増やすことはできないのか」

 小沢氏側の窓口は、小沢氏の「側近中の側近」といわれた元秘書だったとされる。

 西松は元秘書と、年間2500万円程度を献金する約束を取り交わした。献金先を指示されるなど、元秘書の“言いなり”だった。

 「元秘書は東北の公共工事に強い影響力があった」

 西松元幹部はそう話すが、小沢氏の“虎の威”を借りた結果であるのは想像に難くない。

 

「裏」から「表」へ変化も…

 ゼネコン汚職後、業界の“手法”はどのように変化したのだろうか。

 東北の建設業界に詳しい国会議員秘書は「ゼネコン汚職後に水面下で談合は復活したが、業界では教訓として、わいろによる受注工作は行わなくなった」と前置きし、こう話す。

 「代わりに頼ったのが小沢氏の影響力だ。依然として大手ゼネコン支店幹部が談合を仕切るが、その後に小沢氏の元秘書の了承を得て、受注額に応じて小沢氏側への献金額が決まる。つまり、裏のわいろが表の献金に変わったわけだ」

 捜査関係者の話では、小沢氏側が18年まで、多数のゼネコンから年間総額2億円の資金を集めていた疑いが強いことが分かっている。

 そのうちの多くが、東北地方を中心とした下請け業者側をダミーにした献金やパーティー券の購入だったとみられている。ある下請け業者は「献金の入金が遅れると、小沢氏の元秘書から『早く振り込め』と催促された」と証言した。

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岩手・宮城内陸地震の被災地を訪問し、記者の質問に答える民主党の小沢一郎代表。右端が大久保隆規容疑者=平成20年6月、岩手県一関市
民主党候補の応援のため地元入りした小沢一郎代表(右)と大久保隆規容疑者=平成15年10月、岩手県野田村
「国民の皆さんに大変ご迷惑、ご心配を掛けたことをおわび申し上げたい」。定例会見で謝罪し、会場を去る小沢一郎代表=10日午後、民主党本部(酒巻俊介撮影)
小沢一郎事務所から押収した資料を運び出す東京地検の捜査員。後方は小沢一郎代表の自宅=4日午後、奥州市水沢区(高山豊司撮影)
西松建設を中心とするJVが受注した胆沢ダムの工事現場=5日、岩手県奥州市(高山豊司撮影)
政界を揺るがす政治資金規正法違反事件の「震源地」となった西松建設の本社=東京都港区
西松建設からの違法献金事件で、公設秘書逮捕を受け会見に臨んだ民主党の小沢一郎代表=4日午前、民主党本部(寺河内美奈撮影)
西松建設からの違法献金事件で、公設秘書逮捕を受け会見に臨んだ民主党の小沢一郎代表=4日午前、民主党本部(寺河内美奈撮影)
公設秘書逮捕を受けた民主党の小沢一郎代表の記者会見場で、つめかけた報道陣をにらみつける小沢代表のポスター=4日午前、民主党本部(寺河内美奈撮影)

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