慶尚南道馬山(キョンサンナムド・マサン)で、韓国戦争(1950~1952)の際、軍人や警察に虐殺されたと推定される民間人の遺骨が、大量に見つかった。
「韓国戦争前後の民間人被虐殺者 全国遺族の会」(執行委員長:チョ・ヒョンギ)は25日、馬山市鎮田面ヨ陽里(チンジョンミョン・ヨヤンリ)にあるサンテゴルで発掘を行い、頭蓋骨を含む腕や脚の骨数百点を収拾したと発表した。 遺族会は、見つかった頭蓋骨は20個以上で、少なくとも40体の遺骨があると推定している。
住民の話では「韓国動乱(韓国戦争)の時、軍人や警察と思われる集団が、縄で縛った人々をトラック4台に載せ、村の裏にあるサンテゴルと『トドゥクゴル』の廃坑で銃殺し、その後埋めた」という。
遺族会は「村の住民の証言から察すると、これらの遺骨は、韓国戦争当時、晋州(チンジュ)刑務所に収監されていた保導連盟(当時、左翼活動から転向した人々の組織)に属していた民間人200~300人の一部と推定される」とし「今後、さらに多くの遺骨が出てくるだろう」と話した。 遺族会は、2002年9月に韓国を襲った台風15号(ルサ)により林野の土砂が崩れ、数十点遺骨が見つかってから、同地の発掘・収拾、墓地の設置を求め続けきた。今回の発掘はこれに伴い行われたもの。
遺族会は、5月初めに追加の発掘を行い、収拾になった遺骨を1カ所に集め、馬山市が設ける合葬墓に安置する予定。 チョ・ヒョンギ執行委員長は「今後、資料を体系的に収集し、慰霊事業と名誉回復のための事業を行っていく」と話している。