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ハウジングプア、声上げよう 支援ネット結成

2009年3月15日1時56分

 「派遣切り」で住まいを失った労働者らを支援する「住まいの貧困に取り組むネットワーク」の設立集会が14日、東京都内で開かれた。参加した市民団体などのメンバーは公共住宅の増築など、住まいのセーフティーネットの充実を求めることを確認。集会後に新宿区内をデモ行進した。

 パネルディスカッションでNPO法人自立生活サポートセンター・もやいの稲葉剛代表理事は「公共住宅を増やしてこなかったことが、ハウジングプア(住まいの貧困)の問題につながった」と指摘した。

 「全国追い出し屋対策会議」の徳武聡子さんは、家賃滞納を理由に強制的に住居から追い出す行為を取り締まる法律が整備されていない現状を説明。低所得者層の居住権を守るよう主張した。

 集会に参加した休職中の男性(32)は、日雇い仕事をしていた時に家賃の支払いが遅れ、強制的に追い出された経験を持つ。「最初は個人で闘ったが、こういう集まりができるのは心強い」

 労働組合の男性(57)は、住む場所に困る人のために働きたいと参加した。「これまで組合は住宅の問題に取り組んでこなかった。だが、失職は住居を失うことになる。組合だけでできる問題ではないので、ネットワークを広げて取り組みたい」と話した。(由利英明)

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