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「いじめ」遺書 高1自殺 同級7人の名前記す

伊勢の皇学館

 三重県伊勢市の私立皇学館高校(大島謙校長)の1年生の男子生徒(16)が、クラスでいじめを受けていたとする遺書を自分のパソコンに残し、自宅で自殺していたことが、5日わかった。

 同校によると、生徒が自殺したのは3日。期末試験を無断欠席したことから、担任が家族に連絡し、両親と県警伊勢署員が同日午後、2階の屋根裏部屋で、生徒が首をつって死んでいるのを見つけたという。

 遺書は自宅にあった生徒のパソコンのUSBメモリー(外部記憶媒体)の中に残されていた。同級生の暴言や暴力などで精神的な苦痛を受けているとの内容で、かかわったとする同級生男女7人の名前が書かれていたという。

 同校の中村貴史教頭らによると、生徒は正義感が強く、まじめな性格で、部活動は陸上部に所属していた。メモリーにはほかに、陸上部の友人に自分のスパイクを渡してほしいなどの内容の記述もあったという。生徒はこれまで無断で学校を休むことはなく、先月28日の授業にも出ていた。しかし、今月2日に開かれた部活動の先輩を送る会には、生徒は参加しなかったという。

 学校では、担任教諭もいじめは把握していないとしている。大島校長は「いじめがあったとすれば、気づかなかったことに無力感を覚える。学校として、きちんと調査をしたい」と話している。同校は、期末試験の終わる7日に全校集会を開いて説明し、遺書に書かれていた7人を含む同級生からも事情を聞くという。

遺族「学校の調査待ち対応決める」

 自殺した生徒の告別式は5日午後、伊勢市内の葬儀場で営まれ、同日午後8時過ぎ、遺骨を抱いた家族が沈痛な表情で帰宅した。両親に代わり、取材に応じた生徒の伯父は「遺書の内容については、事実がはっきりするまで話すことはできない。7日以降に行われる学校側の調査を待ってから対応を決めることになると思う」と語った。


2009年3月6日  読売新聞)
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