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西松建設献金事件:受注調整、聴取元幹部の大半が関与 小沢氏側介在を捜査

 ◇ゼネコン東北支店

 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が参考人として事情聴取を始めたゼネコン各社の東北支店元幹部の大半は、業者間の受注調整にかかわっていたことがゼネコン関係者への取材で分かった。特捜部は受注業者決定への小沢氏側の関与の有無について調べるとみられる。

 関係者によると、参考人聴取されたのは大手ゼネコン「鹿島」「大成建設」「大林組」など数社。ゼネコン業界が談合決別を申し合わせた05年12月以前に、受注調整を担当していた中堅幹部が対象になっているとみられる。

 この談合決別の申し合わせまでは、東北地方では大手ゼネコン幹部が仕切り役になった談合組織が大型公共工事の受注業者を決めていたという。政治資金規正法違反容疑で逮捕された準大手ゼネコン「西松建設」前社長、国沢幹雄容疑者(70)らは、「東北地方の公共工事受注を急増させる目的で小沢氏側に献金した」と話しており、特捜部は陸山会の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)らが西松建設が受注できるよう業界側に口利きした可能性があるとみている模様だ。

 また、西松建設以外の各社も、大久保容疑者の要請を受けて、下請け業者を使って献金やパーティー券購入をしていた疑いも浮かんでおり、ある社の担当者は「大久保さんからパーティー券の購入を持ち掛けられ、要求額に応えきれない時は下請け業者に協力を呼びかけていた」と明かす。特捜部は各社から幅広く聴取する。

 特捜部の事情聴取について、鹿島広報室は「捜査にかかわることなのでコメントは差し控える」、大成建設広報室は「聴取の有無も含め捜査にかかわる事柄は控える」、大林組広報室も「コメントは控える」としている。

毎日新聞 2009年3月14日 東京夕刊

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