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主要

小沢代表を包囲する「日本“最強”捜査機関」のメンツ

2009年3月14日(土)17時0分配信 夕刊フジ

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 西松建設から民主党の小沢一郎代表側への違法献金事件で、「国策捜査」「選挙妨害」などと捜査への批判を強める同党と検察側のバトルが激化している。ただ、一連の捜査を主導しているのは「日本最強の捜査機関」といわれる東京地検特捜部だけに、党内には不安の声もある。小沢氏包囲網を着々と築く“最強”の顔ぶれに迫った。

 検察の精鋭中の精鋭が集まる特捜部にあって、今回の捜査の最前線にいるのが特捜部特殊・直告第1班のまとめ役である吉田正喜筆頭副部長(52)だ。

 新党大地の鈴木宗男氏に賄賂を贈ったとされる会社社長の取り調べを行ったことで知られ、長年にわたり司法当局を取材し続けてきた「司法ジャーナル」の鷲見一雄編集長はこう話す。

 「特捜部で華々しい実績はないが、特捜部長は信頼している。総務部副部長から昨年9月、特捜にきて、西松事件は当初から彼の指揮で検事が動いていた」

 その特捜部長が、佐久間達哉氏(52)だ。神奈川県出身で東大法学部卒。名門アメフト部で司令塔のクオーターバックとして活躍した。早くから樋渡利秋検事総長(63)に見込まれ、副部長時代には前福島県知事の汚職事件や防衛施設庁の談合事件を手がけた。

 民主党が批判の的にしているのがその樋渡氏。「捜査が始まる以前に、麻生太郎首相と会っていたのでは」との未確認情報も飛び交い、同党は法務省に公用車の運行記録を要求したほどだ。

 樋渡氏は兵庫県出身の東大法学部卒。阪神タイガースファンで、特捜部時代にはリクルート事件で文部省ルートの立件にこぎつけ、「特捜四天王」と呼ばれた。裁判員制度創設をライフワークとしていたため、「ミスター裁判員制度」とも呼ばれる。

 実はこのことも「国策捜査」疑惑の根拠とする声がある。小沢氏は昨年8月、同制度について「日本の風土になじまない」と述べ、民主党が政権を獲得すれば、制度のありかたそのものを見直すことを示唆しているからだ。

 民主党中堅議員は「検察側はライフワークを覆されるのを恐れた。民主党が提出した『取り調べ可視化法案』も検察にとってはけむたい。だから、捜査を始めたのでは」と話す。

 ただ、鷲見氏は「樋渡氏は特捜が長い。証拠に基づいてやっている」とそうした見方を否定した。

 こうした中、検察内部のあつれきを指摘する声も出ている。

 法曹関係者は「小沢問題については、検察内で『早く着手すべきだ』という急進派と、『総選挙前でもあり慎重にすべき』という守旧派が牽制し合っていた。特捜部長もどちらかというと慎重だったが、特捜部長より上の幹部が『いいじゃないか』という見解だったため、急進派が朝日にリークして、捜査着手となった」と語り、こう続けた。

 「急進派は検察内での出世を考えていない。大きな事件を手掛けたことで名前を売り、ヤメ検弁護士として活躍する気でいる。企業も大きい事件を手掛けたヤメ検を重宝する。政界への影響を考慮する守旧派は、頭を抱えているのが現状だ」

 検察と民主党、軍配はどちらに上がるのか。






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