違法に複製されたゲームソフトを携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」で使えるようにする「マジコン」と呼ばれる機器の販売をめぐり、隠語を使ったインターネット販売や車での移動販売が横行していることが分かった。こうした“裏ルート”の販売は、東京地裁が先月、マジコンを違法と認定し販売禁止などを命じたことが関係しているとみられ、大量に在庫を抱えた業者が巧妙な手口で処分している可能性が高いという。
[フォト] 押収されたマジコン
「DSL用IC3777788」。ネットオークション最大手の「Yahoo!オークション」で今月に入り、DS用のICと称した謎の周辺機器が大量に出品されているのが見つかった。
商品説明には「この出品はマジコンではありません」と書かれ、DSの機能を向上させる台湾製の互換チップなどと紹介。業界関係者によると、携帯電話で「3777788」という数字をアルファベット入力すると、「DSTT」というDS専用マジコンの名称を指すことから、実態はマジコンの可能性が高いという。
また、ほぼ同じ時期に「マジコンの購入権利書」という商品が大量に出品されていたことも判明。いずれも東京地裁が不正競争防止法に基づき、マジコンの販売禁止や在庫廃棄などを命じた直後から見られるようになり、在庫を大量に抱えた業者がこうした巧妙な手口を使って不正に販売しているとみられる。
アニメ専門店などが集まり、東京・秋葉原と並ぶ「オタク文化の街」として知られる大阪・日本橋では、週末になると、ドアガラスに「R4」という張り紙をしたワゴン車が現れるようになった。2人組の若い男が車の外に出て「マジコンあるよ」と呼び込んだり、車の前で列をつくる購入者の姿もみられた。
また一部の店舗では「マルチメディアプレーヤー」と偽って販売する悪質なケースもあり、違法と認定され入手が困難になったマジコンを駆け込みで買い求めるユーザーが後を絶たず、販売価格は判決前の数倍になるなど高騰の一途をたどっているという。
著作権団体やメーカー側も巧妙な手口でマジコン販売が続くこうした実態を把握しており、「営業上の利益を侵害し、知的財産をも脅かす重大な問題」として法的措置も辞さない構えをみせている。
マジコンは複製ソフトを取り込んだ記録媒体を差し込み、DS本体と接続することで、本来使えないはずのソフトを使えるようにする機器。任天堂によると、主に中国で製造され、国内だけで少なくとも数十万台が流通。全世界の被害総額が3000億円以上になるという試算もある。
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