横浜市立市民病院(保土ケ谷区)の看護師への超過勤務手当が不払いになっていた問題で、同市病院経営局は13日、申請を無断で不承認としていたとして看護師長の女性(44)を戒告の懲戒処分とした。さらに別の看護師長3人を文書訓戒処分とし、既に退職した看護師長2人にも文書訓戒相当と通知した。
同局によると、看護師長らは06年1月~07年12月、看護師251人に対して約1100万円(3738時間分)の超過勤務の申請を本人に無断で不承認とするなどして手当を支払わなかった。戒告処分を受けた看護師長は不承認が2200時間分に上っていた。同病院では、経営改善のために超過勤務を減らす取り組みを進めており、看護部では1人あたり月10時間が目安となっていた。看護師長は「超過勤務縮減を意識していた」と話しているという。
市病院経営局は「時間管理が強調されすぎたことが原因の一つ」として、当時の副看護部長や管理部長らも管理監督責任を問い文書訓戒処分にした。【野口由紀】
毎日新聞 2009年3月14日 地方版