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【愛知】

08年の不適正救急車利用1万2千件 名古屋市、1億6800万円“無駄遣い”

2009年3月14日

 名古屋市議会都市消防委員会が13日にあり、軽症なのに救急車を呼ぶなどの不適正な利用が2008年で約1万2000件に上り、約1億6800万円が“無駄遣い”になった実態が明らかになった。

 全体の救急出動件数は9万6099件(前年比5・4%減)。このうち不適正な利用は12・5%を占める1万2043件(同7・6%減)だった。救急隊員の人件費などの経費から試算すると、1件あたりの費用は1万4000円となる。

 不適正利用のうち、搬送したのは約1300件。搬送したものの、軽症のため自家用車やタクシーが利用できたとみられるのも785件あった。

 搬送しなかった約1万700件の内訳は、通報を受けて到着すると、「もう治った」と断るケースが半数以上の7000件近くに上った。約1500件は軽症で緊急性がないと判断して搬送しなかった。

 ほかにも「救急車ならすぐ診察を受けられる」との理由で呼んだり、1日に2、3回通報したりする市民も。市消防局は2月、頻繁に救急車を呼ぶ市民127人を戸別訪問。必要性がなければ利用しないよう説得している。

 市救急対策室は「不適正な利用を減らせば、現場に到着する時間も短縮できる」と述べている。

 経済水道委では、PR用にイベントや会議で提供してきた水道水入りペットボトルの製造を、ごみや二酸化炭素(CO2)を抑えるため縮小する市の方針に対し、馬場規子氏(公明)がただした。

 馬場氏は全国各地で水道水の商品化が相次ぐ動きを踏まえ「瓶など再利用性の高いものを利用してブランドを高めていくべきだ」と迫った。市上下水道局は「水筒やガラス容器など多様な手が考えられる。視線を広げて検討したい」と答えた。

 (奥田哲平)

 

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