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50歳前後にも多い妊娠中絶 「産み終え世代」の油断 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:病気・医療
■知識はあるのに…避妊に無頓着
人工妊娠中絶の件数が、20歳未満を中心に減少傾向にある半面、40歳前後から50代にいぜん多いことが厚生労働省研究班の実態調査でわかった。若い世代はピル服用など対策意識が高いのに対し、“アラウンド40(フォーティー)”から上は“産み終え世代”としての油断もあって、避妊に無頓着になる傾向が浮き彫りになった。中絶は一つの命を絶つだけでなく、母体にも大きな負担となることを忘れたくない。(中島幸恵)
厚労省がまとめた中絶件数(平成19年度)は25万6672件と過去最少を更新した。とくに20歳未満は2万3985件と、前年度比で3382件の減。最多だった13年から減少が続いており、対前年度減少率もマイナス12・4パーセントと、年齢別で最も大きくなっている。
ただ、統計だけでは避妊やセックスの認識や行動までは把握できないため、東大の武谷雄二教授(生殖医学)らが同省科学研究として、18年度から3年間にわたり、全国約1400の産婦人科と男女約1500人に対して実態調査を行い、中間結果を今月まとめた。