都議会は13日、予算特別委員会を行った。16年開催を目指す東京五輪の聖火リレーについて、石原慎太郎知事は「広島、長崎の平和の灯を合わせる」と答弁したほか、国立市の住基ネット問題や小児病院統合についての質疑があった。自民、民主、公明、共産、生活者ネットの10都議が質問した。
■五輪招致
東京五輪開催の平和理念の具体化について、西岡真一郎都議(民主)が質問した。
石原知事は聖火リレーについて、「原爆の惨禍を受けた広島・長崎を象徴的に活用することは意味があり、アピールする力になる。広島・長崎でともされた火を合わせて走るのは効果がある。必ず実現する」と述べた。
■住基ネット
国立市が住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)を切断し、都が是正要求している問題で、串田克巳都議(自民)が「国立市民はよけいな負担を強いられている」と都の態度をただした。
中田清己・総務局長は「国立市から明確な返答がなく、住基ネットに参加する意向はないと思われる。都はできるだけ早く参加するよう強く働きかける」と述べた。
■小児病院統廃合
八王子小児病院(八王子市)など3病院を統廃合し「小児総合医療センター」を新設する条例案について、清水秀子都議(共産)が「センター開設と同時に、3病院存続はできるのではないか」と都の方針をただした。
中井敬三・病院経営本部長は「今の苦しい医療人材不足の中で、どうやって人材を確保するのか。とても現実的とは思えない」と反論した。
毎日新聞 2009年3月14日 地方版